はな兄の1分で読めるエッセー

ふと脳裏に浮かんだ雑感を気ままに綴った日記

三大嫌な音

2022-01-24 08:24:59 | 日常生活

すい臓と腎臓の同時移植手術直後

無菌室で

一時期、13本のさまざまな薬剤の入った点滴スタンドに

ベッドの周りを囲まれたことがある。

そのすべてが常に順調に作動するとは限らない。

点滴のどれかが不具合になり

水滴の管へのスムーズな流入が滞ることになると

 

「ピュルリ。ピュルリ。ピュルリ。ピュルリ・・・・・」

 

と、延々と警報音が鳴る仕組みになっている。

すると、

看護師が来て、問題の点滴を直しにくるのだが

これが

四六時中で毎日だった。

看護師も仕事だから

別に私に対して

「ったくもう。他の仕事やってたのに」

なんて気持ちはないのだろうが

なんか気まずい気持ちになる。

また

とにかく

いつあの音がなるんじゃないかと思うと

落ち着いて食事もテレビにも集中できない。

 

今でも

定期健診で病院へ行って

たまに

点滴を傍らに廊下を歩く入院患者から

「ピュルリ。ピュルリ」

と聞こえると

嫌~な気持ちになり

きつい入院中を思い出してしまう。

 

 

二つ目は

スーパーでバイトしてた時である。

グロサリーといって

主に一般食品の品出し作業をしていたのだが

客が混んでくると

 

ピロピロピロピロ~ン、ピロピロピロ~ン

 

と、呼び鈴が鳴る。

レジ係りの女性が

「応援にきて」

というメッセージなのだが

品出しの作業がリズムに乗ってるときに限って

あの呼び出し音が来る。

品出しが遅れると

「おまえは仕事ができないやつだと周りから見られる。

呼び出し音を無視して、レジに応援に行かなくて

自分の品出しの作業に専念して

その日のそいつのノルマを早々に果たしたやつほど

 

仕事ができるやつと褒められ

グロサリー担当上司の覚えよろしいのだから

まったくもって納得がいかない。

なぜならば

私はというと

女性の助けに弱く

あのピロピロピロ~ンが鳴ると

すかさず

レジへ応援に行ってたからだ。

 

 

三つめは

妹の発する鼻を鳴らす音である。

 

バスルームにいる妹は

自分の発する音が誰にも聞いていないと信じ込んでいるらしい。

 

バスルームの中は乾燥してるから

そこからの音や声というのはより響いて

より鮮明に聞こえてしまうことになぜ気づかないんだろう。

昭和の時代には、お風呂で浪花節を歌って

俺の歌もまんざらではないと悦に入るオヤジがいたが

アレも

バスルームの中は音や声が響くからである。

 

で。

 

妹は

鼻を

フン!フン!フン!

ときには

ズンコ、ココココ、ジュルジュル

という激しい音を発して

 

 

 

鼻くそを吐き出す作業にいそしむのである。

 

 

うら若い女子中学生、女子高生のおなごが・・・。

 

 

あれはやめてほしかったが

直接には注意できなかった。

 

そんな彼女にも

今では孫がいる。

 

 

 

 



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