2020年8月10日に行った東京国立博物館シリーズ、今日は本館2階、屏風絵コーナの紹介です。
国宝 納涼図屏風と再会しました。 前回は2012年7月28日
狩野派の高弟だった久住守景、狩野派を離れた後、狩野永徳などの豪壮な画とは対極をなす傑作を残してくれました。
農夫の家族の部分を近づいて撮影。
夫の描線は太く力強く、妻は柔らかな線で白い肌が美しい、親の横で子供の無邪気な仕草、表情・・・夕涼みの温かい家族のひとときがにじみ出て、素晴らしい。
主題は江戸時代前期の歌人、木下長嘯子(きのしたちょうしょうし)の次の歌に着想したらしい。
「夕顔のさける軒端の下すずみ 男はててれ女(め)はふたの物」 ※ててれは襦袢あるいはふんどし、ふたの物は腰巻
久隅守景については、2011年12月1日のブログで紹介していますので、再掲します。
”狩野探幽の一番弟子にあたる技量です。しかし、一男一女の子息が、息子は罪を犯し佐渡に流され、娘も狩野門下の塾生と駆け落ちするなどして、狩野派からは距離をおき
金沢、京都で生活し、そこで独自の制作活動を行った。 この時期の作品が彼の絶頂期にあたり、国宝「夕顔棚納涼図屏風」などを生み出している。”
次は尾形光琳の風神雷神図屏風。
トーハクでは正月に展示されることが多く、私も見慣れた作品です。
俵屋宗達の風神雷神図屏風を、京都国立博物館の国宝展(2017年)で見ましたが、できれば並べて観たいもの。
最後は、池大雅
右隻と左隻の風景が異なるので調べると、右隻が西湖春景図、左隻が銭塘観潮図とのこと。
西湖は中国浙江省杭州(せっこうしゅうこうしゅう)市域の西にある湖。古来名勝の地として知られる。
向かって右隻の西湖春景図
左隻の銭塘観潮図。
銭塘観潮は、同じく浙江省の銭塘江で旧暦8月18日、河を遡ってくる満潮を見物すること。
うーん、解説を見ないと、よくわからない作品でした。
この屏風絵コーナの展示は、この日が最終日でした。
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