大嘗祭の起源はヲシテ時代に遡ります。
「天皇が即位の礼の後に初めて行う新嘗祭を大嘗祭という。」
という一文から新嘗祭は縄文の「ウヰナメヱ」であるとわかります。
「ウヰナメヱ」は縄文の年度初め、「冬至の満月」です。
しかも伊勢では、満月が二見浦の夫婦岩の間から昇り、
朝陽は神宮内宮の宇治橋の鳥居の間から昇るという神秘!!!
しかも今年はちょうど、
西暦12月22日冬至の夜半過ぎ、23日未明2:49に満月を迎えます。
◎ウヰナメヱ【シモツキ望(旧暦十一月望)】
「はじまりの ナ(為しゆく)・メ(めくり)」
冬の至りの満月に、一温の再来を祝い、
大宇宙の中心と季節のもたらす恵みを祭り、祖先を祭る行事。
○縄文の年度初め
三歳児は髪置きの儀、
五歳より言葉を習うアワウタを教えるようになります。
男児は袴、女児は被衣、正装での儀式です。
シモツキ望、十一月十五日・七五三の起源といえます。
二代アマカミ・クニサツチ時代のコホシマツリに由来し、
アマカミ継承の年には、オオナメヱ(大嘗祭)として祀ります。
現在、西暦十一月二十三日の「新嘗祭」及び「大嘗祭」は、
旧暦シモツキ満月の「ウヰナメヱ」・「オオナメコト」が起原と考えられます。
●コホシ(九星)とは、アモト(宇宙の中心)とトホカミヱヒタメ(八カミ)。
古代日本では、宇宙創造祖アメミヲヤを
アモト(アウワ・源・北ネ・根・北極星)の位置に祀り、
その周囲八方向に、方位方角・季節の守りとして
ト・ホ・カ・ミ・ヱ・ヒ・タ・メの八カミを配し、
コホシ(九星)として祀っていました。
また、アモトは、ヒトのタマの還る処でもあるとし、
アメミヲヤと代々の先祖のミタマに感謝を込めて、
季節の節々にお祭りを行っていました。
●オオナメコト(大嘗祭)
アマカミご即位後の最初のウイナメヱに施行され、
ヒツギノミコの位についたことを
モトアケ(アモト)のモロカミ、アメツチのカミに報告し祈る大祭。
ふゆいたるひに
をゝまつり アマカミとよよ
すへらかみ ゆきすきのみや
やまうみと とみことたまは
はにすきの なめゑにつげて
ひとくさの ほぎいのるなり ホツマツタヱ二十七アヤ
最も初めに行われたのは、
トヨケカミ(ヒカシノキミ・ヒタカミのクニカミ・現東北地方)が、
モトアケのモロカミを祭るようになってからのことで、
ホツマツタヱ四アヤに「オオナメコト」として出典し、
この後、七代アマカミのイサナギ・イサナミの「ウイナメヱ」として
同四アヤに出典しています。
これ以降、「オオナメヱ」として定着していったものと推測されます。
「アユキワスキ」
アメツチ(天地)のカミを祭ることで、「オオナメヱ(大嘗祭)」での
「ユキノミヤ・スキトノ(悠紀・主基)」との関連が深い言葉。
オオナメヱ(大嘗祭)では、社を東西に二社建てます。
・東側「ユキノミヤ」に祀られるカミは、
「アメトコタチ」と呼ばれる「コホシ」(九星)即ち、
中心に「ミナカヌシ」(初発の人類)及び「クニトコタチ」(初代アマカミ)を祀り、
周囲八座に「トホカミヱヒタメ」の八カミ(二代クニサツチ)を配し、合わせて九座。
・西側「スキトノ」に祀られるカミは、
「ウマシアシガイヒコヂ」といって、人体の生命、内臓・穀物を守る働き。
「キツヲサネ」(東西中央南北)と「アミヤシナウ」のソヒカミ(十一神)。
三代アマカミ・トヨクンヌから七代イサナギ・イサナミまでの代々が祀られます。
をさむヰツヨの
ミムスヒの ヰミナタマキネ
モトアケお うつすタカマに
アメミヲヤ モトモトアナレ
ミソフカミ まつれはタミの
トヨケカミ ひかしのキミと
ミチうけて おおなめことも ホツマツタヱ四アヤ
五代タカミムスヒのタマキネ(トヨケカミ)は、
革新的な変革を実行なさり、「ミムスヒ」とも尊称されます。
大宇宙の哲学的な凝縮の形態を「モトアケ」として整理し、
宮中に祭祀なさることで、大宇宙と国家の中心である宮中とのリンクを
敢然として完遂なさいました。
これにより、国家の根底の礎が強固に定まりました。
国家全体の利益のために、自らのヒタカミのことを少し外してまでの
「ヲヲヤケ」に尽くすお気持ちが世の人々に大きな感動を与えました。
哲学的世界把握を根底とし、世上の繁栄を祈念するための
「オオナメコト(大嘗祭)」を創始なさいます。
結果、人々の生活が向上し、安定を見ることができましたので、
「トヨケカミ」、「ヒガシノキミ」との尊称名でお呼びすることともなりました。
ひさかたの ひかりあれます
ういなめゑ あゆきわすきに
つげまつり みこひたさんと
フタカミの みこころつくす
あまのはら ソムホいますも
ひとひとぞ おほすはめくみ
あつきなり ホツマツタヱ四アヤ
フタカミ(イサナギ・イサナミ)は、天下晴れて立派なアマカミとして、
冬の至りに「ウイナメヱ(大嘗祭)」を厳粛に執り行われます。
アマカミにご即位されての「アメツチ(宇宙全体)」に、
国民の幸せをお祈り下さる正式なお祭りです。
二つの神殿を黒木(樹皮を剥がない丸太)なりに建てます。
「ゆきのみや(あゆき)」は、コホシ(九星・天の中心とトホカミヱヒタメ)、
アメトコタチを祭ります。
「すきとの(わすき)」は人の命を護るもの、ウマシアシガイヒコヂを祭ります。
そうして、アマノハラ(ハラミノミヤ)にて御心尽くし政をお執りになられつつ、
皇子を温かくご養育なさり、十六年の歳月があっという間に過ぎてゆきました。
『縄文カレンダー』-2019年度版-