ヒンドゥ教のお祭りはディーパバリだのポンガルだの色々とありますが、
なんといっても有名なのが奇祭とも言われるタイプーサムです。昨日はタイプーサムで祝日でした。
タイプーサムでは、敬虔なヒンズー教徒が苦行をすることで神々への感謝を表します。
カバディという一人用お神輿のような物を担いだり、頬に矢を串刺しにしたり、身体にフックを刺したり、
頭上にミルクの入った壺を載せて手で支えたまま、
KL近辺だと十数キロも歩いてバトゥケイブまで苦行の行列をします。
本国インドではあまりに危険なので禁止されてしまったそうですが、
マレーシアとシンガポールではまだ毎年行われています。
が、マレーシアでも長い串刺しは禁止されてしまったそうです。
いやぁ、頬に貫通させる訳だから長いも短いも無い気がするけど、やっぱり長いと危険なんでしょうかね。
この分で行くとそのうちインドと同じように禁止されかねないし、それに夫も来年で定年だし、
ということで、初めてタイプーサムに行って来ました。
人込みが好きじゃないのと、なぜかタイプーサムに夫が出張でいない等が続いて、
まだ一度も行ったことがなかったんです。
前日の夜中からバトゥケイブに向けて出発するそうで、
会社のインド人に一緒に見に行くかと誘われたんですが、
あの人たちと行くとガチですからね、途中で「もういいや、帰るわ」って言って抜けるのも悪いので、
自分たちだけで行くことにしました。
車だとバトゥケイブ内の駐車場は勿論の事、KL市内の道路も行進のために22か所通行止めになっているそうだし、
バトゥケイブはすぐそばにKTMの駅があるので電車で行きます。
夜に行こうなんて言ってたのにやっぱり明日の朝一番で行こうということになり、
結局朝早く起きなかったのでバトゥケイブ駅に着いたのはお昼頃になってしまいました。
スバンジャヤからだと車で空いていれば30分ほどで着く場所ですが、
電車で行くと乗り換え時間なしでも1時間かかりますし、KTMは30分に1本くらいしかありません。
以前はKTMで乗り換えなしで行けましたが、今は電車のルートが変更になって、KLセントラルで乗り換えないと行けません。
ただ運よくスバンジャヤからのLRTもKLセントラルからバトゥケイブ駅までのKTMも座って行けました。非常にラッキー。
KLセントラル始発バトゥケイブ駅行きだったので、臨時電車が出ていたようです。それでも30分待ちでした。
と、ずらずらと前置きが長くなりました。あとは写真で
駅からバトゥケイブのメインの参道までは道が細いうえに両側にお店が出ているので大混雑。
はぐれないように歩くのがやっとです。
バトゥケイブ駅で降りた改札のすぐ外には、こうした床屋がでていました。
ここで剃髪したい人は頭を剃ります。こういう床屋は何か所かありました。
剃った頭にはターメリックを塗るので黄色い頭になります。
小さい子も剃られていたりします。
よくヒンドゥ教徒はおでこに赤い丸を付けていますが、小さい子は黒いのを付けていますね。
初めて見た時には「あんな大きいホクロが・・」と思いましたが、小さい子は黒いのを付けていることに気が付きました。
やっと広い場所に到着。巨大な黄金のムルガン像と272段の階段が見えます。
大きなカバディもいくつか見えますね。
炎天下、これから向かう人もいます。だけど本当に暑い。
直前で一休みして足を揉んでもらっていた人も。
ああ本当だ、串刺しが短い。舌が出るように串刺しします。
この後この人はあんな大きなカバディを背負ったまま、舞うようにくるくる回りながら歩いて行きました。
カバディのチェーンは身体に直にフックで留めています。それにしても大丈夫なんだろうか・・・
あまりよく写っていませんでしたが、行進する人はみんな裸足です。裸足で十数キロ!
お腹がすいたのでバトゥケイブに行くといつも食べるお店で食事をしたあと、
そこまでは元気だったんだけど、
歩いていたらなんだか熱中症にでもなってしまったのかクラクラと気持ちが悪くなってしまったので
お店も何も見ずに帰ってきてしまいました。
買おうねと言っていたヒンドゥ語のTシャツとか、こんなお菓子とか買えなかった。
ガネーシャの像も買いたかったのに。(いや、前の大きいのじゃなくて棚の上の小さいやつね)
途中、気持ち悪くて本数が少ないのに電車を降りて休みながら戻っていたら、
セントル駅で避けようのない土砂降り。雨がかからないのがホームの端にあるエレベーターの中だけ、という状態だったので、
みんなでエレベーターに乗って電車を待ってました。
それでもびしょ濡れだったんだけど、それでやっと気持ち悪いのも治った感じ。ヤレヤレです。
初めて行った感想としては、『日中は避けよう。暑いよ!! ι(´Д`υ)アツィー 』です。
それに何でもそうだけど、できるだけ若いうちに行ったりやったりしておいたほうがいいです。
まぁとにかく一度行けてよかったです。じゅうぶんです。
あ、境内にある出店でインドから売りに来ている人たちは、とりあえず今週いっぱいはいるようです。
インドに帰る日の前日には出来るだけ売ってしまいたいので値段を下げて行くそうで、
以前インド人と一緒に最後の日に買い物に行ってインド服を買いました。
特に食器や調理器具類を扱っているお店がものすごく込んでいました。
それに、気合の入った苦行をしている人はいませんが、
期間中にお参りできなかった人がミルク壺を載せてお参りしていたりするので、
ほんの少~~しだけタイプーサムの気分もまだ味わえます。
それで十分な人にはちょっとおススメ