福島の処理水を放出するのに、IAEA(国際原子力機関)が、「国際的な安全基準に合致している」との報告書を公表しました。 IAEAが公表しなくても日本の基準だけで十分安全なことはわかっているのですが、どっこい、反対する人や国はいるものでそれへの対策でしょう。
昨日の高橋洋一さんのブログです。
ここではトリチウムの放出量が載っているので掲載しました。 福島が約22兆ベクレル(年間)に対し、中国の原発では90兆ベクレルや143兆ベクレルなどあります。いずれも年間です、 中国に限らずフランスでもどこでもトリチウムが出て来ます、 原発ではトリチウムができるのは当たり前で、何兆ベクレルというとものすごい値のようですが、ベクレルの単位はものすごく小さいので、ほんのちょっとでも兆がつくのです。
ともかく、一般に原発は福島の処理水よりもはるかに多いトリチウムをずっと放出し続けている。 そんなに放射性物質を出し続けたら体に悪いだろうと思うけれど、この程度のトリチウムから出る放射線では体への影響はない。
実際に原発のそばの魚に影響がみつけられないし、その付近に住む人への影響も見つけられない。 生物は放射線に対してそんなに弱いものではない。 第一、宇宙空間には放射線が飛び回っているし、それが地球にも当たるし、地面の中からも放射線が出てくる。 それどころか自分の体の中にもたくさん放射性物質がある、と言えば、わかってくれるだろうと思っていました。 でも違うんですね。 科学的に説明しても全く受け付けない、多分分かっているのでしょうが、反対することが仕事のような方々にはそれなりの考えがあるようで、難しい。 そこで、世界的な放射線安全の機関であるIAEAのお墨付きを貰ったのでしょうけれど、それでも、平気で反対するでしょう。 そんなことをしていたら貯まった処理水はどうなるの? ものすごい量になって、結局貯めて貯めて排水することになってしまうんだけれど(結局今そういうことになっている)。
昔、寺田寅彦という小説家がいました。 関東大震災の後に、反社会分子により東京中の井戸に毒が投げ込まれている、大変なことになるという噂が流れて大パニックになったことがあります。 寺田寅彦は科学が得意で、東京中の井戸の数はどれほどあって、それ全部に毒を入れるには人手が何人いるのか、毒は大量にいるのだがどうやって集めるのか、を考えれば、その噂がすぐに嘘であることはわかると言いました。 物事は科学的に考えればそれが本当か嘘かはすぐにわかる、噂に翻弄されるな、と文章に書いていたのです。 それは大正12年のことです。 昔から科学的に考えれば風評など嘘の塊だとわかるはずだと言っているのです。
トリチウムは水素です。 水の中にちょっとだけある放射性のある水素です。 ですから水には必ず含まれています。
名水百選に選ばれている御香水です。 この中にもトリチウムは含まれています。 というと驚くかもしれませんが、ごくごく少量は含まれているのです。 それは水だからです。 山道で見つけた湧水も、冷たくて気持ちが良いと思って飲んでもトリチウムが含まれています。 それは空気なようなもので、世の中の水には当たり前に含まれていて、わざわざトリチウムというから怖く思うのですが、思うが思わまいが、私たちは毎日水を飲んでいます。 いや、水を飲まなければ死んでしまいます。
この辺りの説明を上手く表現できる人がいると、風評被害を防ぐことができるのでしょうが、科学者は文章力が弱く、寺田寅彦のように科学者で小説家のような人が望まれます。
例えば、水素原子を直径1キロぐらいの球体とするなら、中性子や陽子の大きさはわずか1cm、間はスカスカの真空で、中性子がどれほど飛び交わっても、原子中央の陽子にあたる確率は小さい。 これは原子炉内でトリチウムが発生する確率は小さいという説明ですが、かなりわかりやすく書いていて正しいのですが、これでもまだピンとこない。
別の出典ですが、こういう図を正確に書くと原子の大きさに対して原子核が点以下になり電子など描けないのでそれらを大きく描いてあるので、こういう形が頭にあるのですが、横に書いてある原子を地球だとすると、原子核は野球場の大きさしかない、電子などはボール程度の大きさだという説明が案外良いのかもしれない。 大きな地球の中で野球場にボールを当てるようなものだと、
まあ、何にせよ説明は難しいですね。
取り合えず、福島に関しては漁業関係者が風評被害があるので放出反対と言っていますが、私なら逆に賛成しますね。 漁業関係者が放出賛成するのであれば、トリチウムによる影響はない事を言っているので、むしろ一般の人は安心して風評など起こらないと思うのですが、まあ、私の考えですが。
ついでに、マイカードで入力ミスが5000件ほど見つかった、えらいこっちゃと叩いていますが、入力した枚数は8000万件です。 母数が8000万なのでミスのパーセントは0.000何%ぐらいしかないし、第一ミスが見つかったのなら直したら終わりです。 一方、紙の保険証での医療機関での毎月の入力は手作業なので、年間50万件ほどミスがあるそうだ。これは毎年起こるのですが、もしマイカードであれば手入力ではなくなるのでミスはゼロになる。
こういう、全般的な見方をしないと、ある部分だけを取り上げたニュースだけを見るとエライコッチャとなるのですけれど、まあ、ニュースはえらいこっちゃと思わせるように報道するのが使命のようなところがあるので、無くならないでしょうね。
何時も私が思うのは、やはり子供の時から科学的な合理的な考えを持った上で、感情や人を想う心を育てるということです。 感情が先に出ると、全く無理な事を強引に進めることになって、二進も三進も行かなくなることがあるからです。
PS: 体内には60kgの人で約4000ベクレルの放射性物質がある。 そのうち約50ベクレルはトリチウムである。 皆ーんなトリチウム持ちなのですね。
模型もちょっと
運転会に持って行くドレスデンの旧宮廷教会です。 手すりなど壊れたので修理のために、こんなところに置いています。
レイアウトの雰囲気ががらっと変わりますね。
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