鉄道模型のある生活ブログ

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ブラジル F1 で

2024年11月07日 | 雑談

F1 グランプリはフジテレビの有料チャンネルやDAZNのような有料配信でしか見られません。 そしてニュースでも取り上げないので、ほとんどの人は全く知りません。 それが京都放送ラジオのスポーツニュースで「ブラジルで行われたF1レースで、角田裕樹が3位からスタートして7位になりました」と放送していました。

ラジオで取り上げてくれたのは大喜びなのですが、これだけ聞くと、なんだ3位からスタートしたのに7位か、と思ってしまうでしょう、そこで少し解説を。

ブラジルはアイルトン・セナさんの国です。 セナさんは日本でも超人気で、セナさんが亡くなった時にはうちの娘達も号泣していました。 もちろんテレビでも大々的にセナ特集をしていました。 そのころ日本はF1ブームだったのです。

 

セナさんの本も出ました。 当然私も買いました。

そのセナさんが亡くなってちょうど30年です。

 

そこで、ブラジルGPではセナのヘルメットの幕を持った観衆がいました。

ハミルトン選手のヘルメットもセナカラーに塗られていました。 伝説の人ですから。

 

さて予選ですが、土曜日は大雨で、ドライバー達は走る用意をしているのですが、時間を遅らせても小降りにならないので、予選は翌日の午前中に延期されました。 そして、午後は決勝レースになります。

日曜の朝の予選も雨でした。

予選は一周のラップタイムが早い順で決まります。 決勝は300kmほどの距離を走るので、マラソンと同じ様に全力では走りません。 それなりに車やタイヤをいたわりつつの駆け引きになります。もちろん競っている時には全力で走りますが。 しかし予選は思いっきり速く走ります。 一周のタイムが0.1秒遅ければそれだけで順位がいくつも下がるほどの0.0何秒を競う世界です。

それで、雨でコースが濡れていてもレインタイヤをつけて飛ばして走るのですが

少しのことでスピンしてしまいます。 スピンしているのはアイルトンセナ以上に上手かもしれないアロンソ選手です。 アロンソ先生と言われるほどの腕前のベテランですが、スピン!

 

雨だとスピンした後も止まらない。 アロンソ先生、壁の餌食に。 これを修理して午後の決勝に出ることになります。メカニックは大忙しです。

ちなみに予選ではこうなる前に出したタイムが良ければ、それでの順位になります。

こんな中で、角田選手は

角田選手は予選3位だったのです。 国際映像も角田をアップで追いかけます。

予選で3位は初めてです。 3位までは車を予選の表彰式の場所に置きますが、角田くん、初めてなのでまちがえそうになったり、体重も測るのですが、その手順もよくわからずに、実にういういしい。

 

車を降りてすぐにチームスタッフのところに飛んで行っています。 大喜びです。

 

1位のノリスと握手をしたりして、

 

大観衆の前でのインタビューも初めて受けました。 ニッコニコです。 もちろん英語で喜びを話していました。

 

表彰式こそありませんが、プレス向きにこういう写真も撮ります。 3位に入るということはすごいことなのです。

予選は思いっきり速く走る戦いですから、決勝で勝ったのとは違って一番速く走れるドライバーという認識で見られます。

 

順位発表の場面でも3位までは顔つきで出ます。 角田くんがこの場面に映ったのは初めてです。

ということで、午後の決勝では3位の位置からのスタートです。 高順位での結果が期待されます。

決勝も雨、スタート位置に着く前に軽く一周するのですが、そこでも飛び出す車もあってスタートが遅れたり波乱の展開が予想されます。

 

スタート、水飛沫の中良いスタートで、左端の角田くん3位を確保しています。 いつもは10位より後ろなのでこんな画面には映ってきません。 ちなみに角田のチームは長い名前で覚えきれていないですが、RBと略して書きます。そしてレッドブル傘下なので、車の色はレッドブルの缶に似た色です。

 

まだ1週目、角田は3位をキープしていますが、後ろからは強豪が追いかけてきます。

ちなみに、車そのものの速さでは、レッドブル、マクラーレン、フェラーリ、メルセデス、アストンマーティンなどなど、各チーム2台ずつあり、これらよりもRBの車は遅いので、10位を走行することすら難しいのです。

だから、後ろからつっつかれるほど追いかけられています。

 

23週目、角田に4位のオコンが抜きにかかります。 でもこれも何とか凌いで、 この頃にはコースを飛び出して壁にぶつかりリタイヤする間も増えてきた。 

 

 

雨が強くなってきた。 各車ピットインして新しい雨用タイヤに交換してピットアウト。

この時点で、タイヤを変えない車が先行することになった。

1〜3位までの車が入れ替わっている。 タイヤ交換そのものは4つの古いタイヤを外して新しいタイヤ4つをつけるのに2〜3秒だが(3秒を超えると遅いと言われる)が、ピットロードに入って出てくるまでは20秒ほどかかるので、その間に順位が入れ替わるのだ。

そして、タイヤを変えなかった3台もそのうちに変えなければならないので、今は暫定1〜3位だが、タイヤを変えに入った時点で順位はまたほとんど元通りになる。

 

コラピントの車が滑ってクラッシュ。

 

壊れた車を退けるのに、レースは赤旗中断、これは20分ほど中断するのだけれど、この間にタイヤを交換するのは自由だ。 ということは先ほどタイヤを変えなかった3台はこの間にタイヤ交換ができるので、タイヤ交換のロスタイムがなくなり、再開後には再開前の順位で走れる。 これはすごい、一気にこの3台が本当の1位から3位になったのだ。

赤旗中はピットの建物に入れない。 ピットレーンに順位通りに並んで、雨を避けるために車にテントをかけている。

これで、今まで1位から3位だった車が3つ順位を落としたのだけれど、角田もその中の一人で一気に7位に下がった。

運が悪い。

 

レース再開後、角田は7位だったが、ピアストリ(マクラーレン車が速い)に抜かれて8位になり、後ろからメルセデスのハミルトンや、アロンソ先生に追いかけられているが、何とか抜かれない様に頑張っている。

 

セナのヘルメットカラーのハミルトンから見た映像。 すぐ目の前にいる角田すらほとんど見えない。 ここで、抜きにかかっているんだ。 お互いにコースもよく見えないが、飛び出さない様に、スピンしない様に、そして追突しない様にだ。 レーシングドライバーってすごいと思う。 ものすごい視力と運動神経と度胸だ。 そう、度胸だけではダメだよ、ぶつかっちゃうから、ぶつかるとお終い。リタイヤだ。 だから運動神経が一番だろう。

 

38週目。角田はハミルトンに抜かれずに8位をキープしている。

 

それから角田はハミルトンを離して、8位をキープしたまま最終ラップに入った。 一方ハミルトンは後ろのペレスに抜かれそうになっているが、譲らない。 最後の週まで激しいバトルが続いた。

 

かくして、69週のレースの最後であるが

フェルスタッペンが優勝であるが、なんと予選17位から(パーツ交換のペナルティーで後ろになった)優勝である。

こういうことは滅多にあるものではなく、赤旗でのタイヤ交換で大きなベネフィットがあったとはいえ、すごさを見せつけた。

そして、角田の前を走っていたピアストリが、途中でのペナルティーで10秒加算となり、角田が繰り上げで7位になった。

という顛末で、3位スタートの角田くんが、赤旗のどさくさで3台に先行され、結果7位になってしまったのでした。

そして、そのどさくさの3台が1位から3位になったという、赤旗様様でのレースでした。

雨ということで、かなりハプニングのあるレースになり、水飛沫の凄さや僅かなことで滑ってしまうので手に汗をかくレースでした。

なにしても、予選3位は素晴らしかった。 残り数戦、角田頑張れ!

 


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