人人網の「今、何していますか?」の欄に、
「語学はスポーツと同じだ」と書いたところ、幾人かの方からメッセージをいただきました。
ちょうどよい機会ですので、「語学とスポーツ」についての私の考えをもうちょっと詳しく書いてみたいと思います。
※以下、(スポーツ)を(ス)、(語学)を(語)で表示します。
※大学日本語教育の全てを単純にスポーツ化しよう、というわけではありません。
スポーツも、大学で学べることのひとつにしか過ぎませんし、スポーツマンもそのスポーツの技術だけを磨いているわけではないからです。
ただ、学生たちが持っているものと日本語学習方法を結び付けるひとつの例として、スポーツを取り上げました。
このほかにも、「音楽」や「料理」を例に、日本語学習方法を説明することもできると思います。
自分が好きなジャンルと日本語学習方法に共通点があったら、少しは勉強も楽しくなるのではないかと私は思います。
※以下の記述は、『スラムダンク勝利学』という書籍を参考にしました。
(ス)実際に目に見えるモデルがあると、「到達すべき地点」をイメージしやすい
(語)日本人同士の会話などを見たことがある人は、練習の目標をイメージしやすい
(ス)試合(実践の場)のない練習は、いまひとつ力が入らない
(語)日本人と接触する機会・日本語を使う機会は絶対にないという状況におかれたら、モチベーションが下がる
(ス)単純な動作のいくつかがスムーズに連携できるように練習する
(語)単語⇒文(単文→複文)⇒段落⇒複数の段落などのように、いくつかの要素がスムーズに繋がるように練習する。
(ス)心理が結果に影響を与える。
(語)テストや会話でも、緊張状態に置かれると、力を発揮できない。
(ス)技が身につくまで反復練習(継続)が必要である。
(語)自然に使えるようになるまでは、実戦形式で何度か繰り返し練習する必要がある。
(ス)スピード・タイミング・手順・メリハリが大切である
(語)コールセンターで働いていたときに、「呼吸・話すスピードを相手に合わせる」と教わりました。
また、話をする手順を間違えると、余計なクレームを引き起こしたりすることもあります。
そして、いつでも「はい」という相槌しか使えないと、単調になり、「真剣に聞いているのか」と疑われてしまいます。
(ス)その場の雰囲気に飲まれずに、力を発揮する技術(セルフコントロール)が必要
(語)中国の店員さんの対応にびびらずに、どんなに下手な中国語でも、自分の買いたいものを理解してくれるまでがんばることが必要。これはひとつの例ですが、「日本語が下手」という人の中には、「教室では大丈夫だけど、実際に使うのは緊張する」という人もいます。こうなると、問題は心理的な部分にあるということになるかもしれません。
(ス)相手の出方によって対応する力が必要
(語)自分ひとりの発話⇒相手の意図するところ・気持ちなどを把握し、適切に対応する力が必要
(ス)試合で勝つことだけにこだわると、練習も試合もつまらなくなる。一流のスポーツマンは、勝つことも負けることも過程に過ぎないことを知っているし、自分の進歩そのもの(つまり、スポーツをすること自体)を楽しむことができる。
(語)スピーチコンテストの成績や能力試験の点数しか目標がない学生は、日本語の学習そのものを楽しむことはできない。結果、その努力はコンテストやテスト終了と同時に終わってしまうことがある。
(ス)集中力が必要
(語)集中力がないと、単語も文法も覚えられません。(当たり前ですね)
(ス)それぞれに得意なプレイ・不得意なプレイがある
(語)「読む」「聞く」「書く」「話す」の4つの技能の全てが、さまざまな状況・全ての話題において完璧、
という人はいないと思います。
(ス)個人でもチームでも楽しむことができる
(語)個人で取り組む課題(スピーチ・研究発表)も、チームで取り組む課題もあります。
(ス)自分の状態を客観的に把握する必要がある
(語)自分の発音・文法や語彙の使用法の間違いに、自分で気がつくことができたら進歩は早くなります。
※スポーツでも、自分のプレイをビデオで振り返ることがあります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
上記のポイントの中には、
「うん、私もそう思う」というものも、
「いや、これはちょっと違うんじゃないか」と思うものもあると思います。
私がここで言いたいのは、次の点です。
1.五感+感情+イメージと結びつけて覚えていく。
しかめっ面で、「つまらないな…」と思いながら、単語を覚えても、すぐに忘れます。
2.日本語学習自体を楽しむ。
スポーツが上手になる人は、スポーツをすること自体を楽しみます。
日本語を勉強しているみなさんも、スピーチコンテストの順位だけを目標にするのではなく、
スピーチが上手になる過程、聞いている人とのコミュニケーションそのものを楽しんでみたらどうでしょうか。
本当にすばらしいスポーツマンの試合は、見ているだけでも楽しいですよね。
「語学はスポーツと同じだ」と書いたところ、幾人かの方からメッセージをいただきました。
ちょうどよい機会ですので、「語学とスポーツ」についての私の考えをもうちょっと詳しく書いてみたいと思います。
※以下、(スポーツ)を(ス)、(語学)を(語)で表示します。
※大学日本語教育の全てを単純にスポーツ化しよう、というわけではありません。
スポーツも、大学で学べることのひとつにしか過ぎませんし、スポーツマンもそのスポーツの技術だけを磨いているわけではないからです。
ただ、学生たちが持っているものと日本語学習方法を結び付けるひとつの例として、スポーツを取り上げました。
このほかにも、「音楽」や「料理」を例に、日本語学習方法を説明することもできると思います。
自分が好きなジャンルと日本語学習方法に共通点があったら、少しは勉強も楽しくなるのではないかと私は思います。
※以下の記述は、『スラムダンク勝利学』という書籍を参考にしました。
(ス)実際に目に見えるモデルがあると、「到達すべき地点」をイメージしやすい
(語)日本人同士の会話などを見たことがある人は、練習の目標をイメージしやすい
(ス)試合(実践の場)のない練習は、いまひとつ力が入らない
(語)日本人と接触する機会・日本語を使う機会は絶対にないという状況におかれたら、モチベーションが下がる
(ス)単純な動作のいくつかがスムーズに連携できるように練習する
(語)単語⇒文(単文→複文)⇒段落⇒複数の段落などのように、いくつかの要素がスムーズに繋がるように練習する。
(ス)心理が結果に影響を与える。
(語)テストや会話でも、緊張状態に置かれると、力を発揮できない。
(ス)技が身につくまで反復練習(継続)が必要である。
(語)自然に使えるようになるまでは、実戦形式で何度か繰り返し練習する必要がある。
(ス)スピード・タイミング・手順・メリハリが大切である
(語)コールセンターで働いていたときに、「呼吸・話すスピードを相手に合わせる」と教わりました。
また、話をする手順を間違えると、余計なクレームを引き起こしたりすることもあります。
そして、いつでも「はい」という相槌しか使えないと、単調になり、「真剣に聞いているのか」と疑われてしまいます。
(ス)その場の雰囲気に飲まれずに、力を発揮する技術(セルフコントロール)が必要
(語)中国の店員さんの対応にびびらずに、どんなに下手な中国語でも、自分の買いたいものを理解してくれるまでがんばることが必要。これはひとつの例ですが、「日本語が下手」という人の中には、「教室では大丈夫だけど、実際に使うのは緊張する」という人もいます。こうなると、問題は心理的な部分にあるということになるかもしれません。
(ス)相手の出方によって対応する力が必要
(語)自分ひとりの発話⇒相手の意図するところ・気持ちなどを把握し、適切に対応する力が必要
(ス)試合で勝つことだけにこだわると、練習も試合もつまらなくなる。一流のスポーツマンは、勝つことも負けることも過程に過ぎないことを知っているし、自分の進歩そのもの(つまり、スポーツをすること自体)を楽しむことができる。
(語)スピーチコンテストの成績や能力試験の点数しか目標がない学生は、日本語の学習そのものを楽しむことはできない。結果、その努力はコンテストやテスト終了と同時に終わってしまうことがある。
(ス)集中力が必要
(語)集中力がないと、単語も文法も覚えられません。(当たり前ですね)
(ス)それぞれに得意なプレイ・不得意なプレイがある
(語)「読む」「聞く」「書く」「話す」の4つの技能の全てが、さまざまな状況・全ての話題において完璧、
という人はいないと思います。
(ス)個人でもチームでも楽しむことができる
(語)個人で取り組む課題(スピーチ・研究発表)も、チームで取り組む課題もあります。
(ス)自分の状態を客観的に把握する必要がある
(語)自分の発音・文法や語彙の使用法の間違いに、自分で気がつくことができたら進歩は早くなります。
※スポーツでも、自分のプレイをビデオで振り返ることがあります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
上記のポイントの中には、
「うん、私もそう思う」というものも、
「いや、これはちょっと違うんじゃないか」と思うものもあると思います。
私がここで言いたいのは、次の点です。
1.五感+感情+イメージと結びつけて覚えていく。
しかめっ面で、「つまらないな…」と思いながら、単語を覚えても、すぐに忘れます。
2.日本語学習自体を楽しむ。
スポーツが上手になる人は、スポーツをすること自体を楽しみます。
日本語を勉強しているみなさんも、スピーチコンテストの順位だけを目標にするのではなく、
スピーチが上手になる過程、聞いている人とのコミュニケーションそのものを楽しんでみたらどうでしょうか。
本当にすばらしいスポーツマンの試合は、見ているだけでも楽しいですよね。