このブログを始めたころ、“ことば”に対する基本的な考えとして、「届かなければ“ことば"でない!」と書いた。
・・・いくら熱弁をふるっても、音が届かなければ、聞こえない。
・・・いくら大声で怒鳴ったとしても、意味が分からなければ、伝わりはしない。
・・・いくら明晰な言語で語っても、聞き手が聞こうとしなければ、やはり伝わらない。
相手に届かなければ、どんな名言・名説でも、空中に拡散する只の音なのだ。
「いいや、おれはちゃんと言ったぞ」
そう頑張ったって、聞こえなければ、詮無い話さ。
「直接、きちんと話したじゃないか」
そう談じ込んだって、
「そうは受け取れなかった」
と、言われれば、それまでなのさ。
相手が「聞こえる」言葉で話すだけじゃあダメなんだ。
相手が「聴いて」くれなくては、相手に届いたとは言えないね。
もう一度、“ことば”を替えて言おう。
・・・「届いて、はじめて“ことば”になる」・・・
この一年、うんざりするほど、「子供じみた論争」を聞く度に、なさけなくなるんだよ。
◎「言った」というが「聞いていない」
そもそも、「行った」のがウソかどうか。
「言いに行った」のだけれど「そうは言わなかった」のか。
「言った」けれども「そうは聞こえなかった」のか。
「聞こえた」けれど、「伝わらなかった」のか。
ーーーーいいかい。どちらにしたって「伝わらなかった」のなら「言ったことにはならない」のだよーーー。
・ 東電は「停電などの状況下だったので、直接「言いに行った」というが、浪江町長は「知らない、聞いていない」という。
「何時来たのか」
「13日だ」
「そんな記憶もないし、記録もない」
「いいや確かに言いに行った」
「じゃあ誰が来たのか」
「持ち帰って精査する」
ーーーあのね。精査とは、「事細かに事実関係をつぶさに調べる」ということなのだよ。「13日」だというからには、「誰が行った」かぐらいは、分かっての話じゃなかったのかね。
この話。
「行った」「来てない」、「言った」「聞いていない」・・・それほどに、不確かなコミュニケーションでしかなかったということだけは確かなようだな。
ことは、人の命に関わることだ。はっきりした決着を知りたいね。
◎ 清水社長は「全員撤退」とは言っていないという。頭の中にさえ無かったという。ならば・・・
・なんと言ったのか。
・具体的に、どんな“ことば”で言ったのか。
・相手に、その“ことば”は届いたのか。
・官邸側は、口を揃えて「撤退」と受け取って、飛んでもないことだと思い、首相はへりで飛んだ。
・あとになって、東電の報告書は、「あれが問題を大きくした」と、逆ねじを喰らわしている。
・それならば、どんな表現で、どのように言ったのかを明らかにするべきじゃあないかね。
ーーー自己正当化をするのは、人間の弱さだからな。ーーー
◎「大きな音だ」とドジョウ首相がつぶやいた。「音」とは何かと民衆は怒った。
・「声」を「音」としか捕らえていなかった人間に、信頼を寄せることが出来るだろうか。
その舌の乾かぬうちに、「私の責任で・・・」と原発を動かした。なにほどの手当も完了していないというのに。
・「つい口が滑った」と言うが、「ふと漏らした“ことば”は、人間の本性をかいま見せる」。
・「腹に思い」があるからこそ、舌のスキマから本音は滑り出すのだよ。
「衣の下の鎧が、見てとれる」というのとおなじだよ。
ーーー政治には、つくづく愛想をつかしているので、「もう、書くまい」と思ってはいるんだけどねえ。まったくーーー
・・・いくら熱弁をふるっても、音が届かなければ、聞こえない。
・・・いくら大声で怒鳴ったとしても、意味が分からなければ、伝わりはしない。
・・・いくら明晰な言語で語っても、聞き手が聞こうとしなければ、やはり伝わらない。
相手に届かなければ、どんな名言・名説でも、空中に拡散する只の音なのだ。
「いいや、おれはちゃんと言ったぞ」
そう頑張ったって、聞こえなければ、詮無い話さ。
「直接、きちんと話したじゃないか」
そう談じ込んだって、
「そうは受け取れなかった」
と、言われれば、それまでなのさ。
相手が「聞こえる」言葉で話すだけじゃあダメなんだ。
相手が「聴いて」くれなくては、相手に届いたとは言えないね。
もう一度、“ことば”を替えて言おう。
・・・「届いて、はじめて“ことば”になる」・・・
この一年、うんざりするほど、「子供じみた論争」を聞く度に、なさけなくなるんだよ。
◎「言った」というが「聞いていない」
そもそも、「行った」のがウソかどうか。
「言いに行った」のだけれど「そうは言わなかった」のか。
「言った」けれども「そうは聞こえなかった」のか。
「聞こえた」けれど、「伝わらなかった」のか。
ーーーーいいかい。どちらにしたって「伝わらなかった」のなら「言ったことにはならない」のだよーーー。
・ 東電は「停電などの状況下だったので、直接「言いに行った」というが、浪江町長は「知らない、聞いていない」という。
「何時来たのか」
「13日だ」
「そんな記憶もないし、記録もない」
「いいや確かに言いに行った」
「じゃあ誰が来たのか」
「持ち帰って精査する」
ーーーあのね。精査とは、「事細かに事実関係をつぶさに調べる」ということなのだよ。「13日」だというからには、「誰が行った」かぐらいは、分かっての話じゃなかったのかね。
この話。
「行った」「来てない」、「言った」「聞いていない」・・・それほどに、不確かなコミュニケーションでしかなかったということだけは確かなようだな。
ことは、人の命に関わることだ。はっきりした決着を知りたいね。
◎ 清水社長は「全員撤退」とは言っていないという。頭の中にさえ無かったという。ならば・・・
・なんと言ったのか。
・具体的に、どんな“ことば”で言ったのか。
・相手に、その“ことば”は届いたのか。
・官邸側は、口を揃えて「撤退」と受け取って、飛んでもないことだと思い、首相はへりで飛んだ。
・あとになって、東電の報告書は、「あれが問題を大きくした」と、逆ねじを喰らわしている。
・それならば、どんな表現で、どのように言ったのかを明らかにするべきじゃあないかね。
ーーー自己正当化をするのは、人間の弱さだからな。ーーー
◎「大きな音だ」とドジョウ首相がつぶやいた。「音」とは何かと民衆は怒った。
・「声」を「音」としか捕らえていなかった人間に、信頼を寄せることが出来るだろうか。
その舌の乾かぬうちに、「私の責任で・・・」と原発を動かした。なにほどの手当も完了していないというのに。
・「つい口が滑った」と言うが、「ふと漏らした“ことば”は、人間の本性をかいま見せる」。
・「腹に思い」があるからこそ、舌のスキマから本音は滑り出すのだよ。
「衣の下の鎧が、見てとれる」というのとおなじだよ。
ーーー政治には、つくづく愛想をつかしているので、「もう、書くまい」と思ってはいるんだけどねえ。まったくーーー