去年、人気記事の霜降り3分間クッキングを書いてから早一年・・・
なぜあの記事を書いたかというと、思い出してみれば、日本生物学オリンピックの広島大会に出場した後輩たちが「解剖は節足動物が怪しい」と言っていたのを聞いて、でした。
あの解剖はあの解剖で寄生蜂の巣食っている様子など、市販の図鑑では載せられていない部分を私自身も知ることができて、それを皆さんに紹介できたいい解剖だったと思いますけども、、、
今年、日本生物学オリンピックの筑波大会でカイコの解剖が出たらしいんです。
無事に脳とアラタ体の摘出まで成功できたのは80人の選手中たったの1人という。。。
ということで、2年前の実験1位のプライドにかけて、コスズメでやってみました。
ちなみに、コスズメでやった理由は、コスズメしか捕まえられなかったから。。。
去年のシモフリスズメに比べるとかなり小さな種類なので難しかったですが頑張りましたよ!!
選手たちは双眼実体顕微鏡下でやってるはずですが、もちろん私は自宅にそれを持っていないので肉眼で挑戦!!

数日前、阿弥陀さんと房総半島で昆虫観察をしたときに見つけた。
初めは殺すつもりなんて…あったけど、ありがたく命をいただきました。

長年、中学時代から連れ添った道具たち。。
正直、そろそろ買い替え時のやつもあるけど…いや実際に今年になって買い足したやつあるし(笑)

さてさて、アルコールで〆て準備万端!!

そうだそうだ、ティッシュを置いておかないと、口からどんどん水分を出してくるし、解剖中も出るので展脚板がよごれちゃう。。。

そして切り開くのは一瞬!!
書くまでもないかもしれませんが、体の殆どを占めている緑色の部分は腸(本当は中腸とか後腸とか細かく分かれる)で、右端の茶色い部分が直腸であります。
体の皮膚のほうと腸を覆うところにある白い管は大部分が気管であります。
昆虫の場合、酸素運搬を担っているのは血管系ではなくて気管系でありまして、気管は気門という穴から放射状に伸びた管なんですな。
それから、腸の後半分ぐらいにまとわり付いているようなに黄色い組織がマルピーギ管で、人間で言う腎臓や肝臓みたいな臓器ですね。
逆に、背脈管や絹糸腺、筋肉は目立ちません。

こちら、横から見てみたところ。

頭部を切開して、現れてきたのは脳です。
右側の針が刺さっている場所の近くにある2個の塊がそれで、ルーペとコンデジを駆使してなんとか撮影できました。
一般的にも学術的にも脳と呼ばれていますが、位置づけ的には頭部の神経節といったほうがいいんでしょうかね。

ちょっと、取り出してみました。
針の直径よりも全然小さいものを取り出すというのはあまり容易なものではなかったです。
一応、脳の近くの神経ごと取り出してはみたんですけど、ここまで小さいと脳に張り付いてしまうのでアラタ体もちゃんと取れたかどうかは双眼実体顕微鏡なしではどうにも確認できませんでした。

もうちょっと大きく撮影してみようとすると、マクロ機能およびルーペの限界がすぐに訪れてしまいます。。

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平成生まれの虫屋の会
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滅多に更新しませんが、ネット上にはオープンに公開できない採集地や観察などの情報共有や飼育材料のやりとりの場として、メンバーも常時募集中です。
最近の「昆虫関係」カテゴリの記事に宣伝を入れています。
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あの解剖はあの解剖で寄生蜂の巣食っている様子など、市販の図鑑では載せられていない部分を私自身も知ることができて、それを皆さんに紹介できたいい解剖だったと思いますけども、、、
今年、日本生物学オリンピックの筑波大会でカイコの解剖が出たらしいんです。
無事に脳とアラタ体の摘出まで成功できたのは80人の選手中たったの1人という。。。
ということで、2年前の実験1位のプライドにかけて、コスズメでやってみました。
ちなみに、コスズメでやった理由は、コスズメしか捕まえられなかったから。。。
去年のシモフリスズメに比べるとかなり小さな種類なので難しかったですが頑張りましたよ!!
選手たちは双眼実体顕微鏡下でやってるはずですが、もちろん私は自宅にそれを持っていないので肉眼で挑戦!!

数日前、阿弥陀さんと房総半島で昆虫観察をしたときに見つけた。
初めは殺すつもりなんて…あったけど、ありがたく命をいただきました。

長年、中学時代から連れ添った道具たち。。
正直、そろそろ買い替え時のやつもあるけど…いや実際に今年になって買い足したやつあるし(笑)

さてさて、アルコールで〆て準備万端!!

そうだそうだ、ティッシュを置いておかないと、口からどんどん水分を出してくるし、解剖中も出るので展脚板がよごれちゃう。。。

そして切り開くのは一瞬!!
書くまでもないかもしれませんが、体の殆どを占めている緑色の部分は腸(本当は中腸とか後腸とか細かく分かれる)で、右端の茶色い部分が直腸であります。
体の皮膚のほうと腸を覆うところにある白い管は大部分が気管であります。
昆虫の場合、酸素運搬を担っているのは血管系ではなくて気管系でありまして、気管は気門という穴から放射状に伸びた管なんですな。
それから、腸の後半分ぐらいにまとわり付いているようなに黄色い組織がマルピーギ管で、人間で言う腎臓や肝臓みたいな臓器ですね。
逆に、背脈管や絹糸腺、筋肉は目立ちません。

こちら、横から見てみたところ。

頭部を切開して、現れてきたのは脳です。
右側の針が刺さっている場所の近くにある2個の塊がそれで、ルーペとコンデジを駆使してなんとか撮影できました。
一般的にも学術的にも脳と呼ばれていますが、位置づけ的には頭部の神経節といったほうがいいんでしょうかね。

ちょっと、取り出してみました。
針の直径よりも全然小さいものを取り出すというのはあまり容易なものではなかったです。
一応、脳の近くの神経ごと取り出してはみたんですけど、ここまで小さいと脳に張り付いてしまうのでアラタ体もちゃんと取れたかどうかは双眼実体顕微鏡なしではどうにも確認できませんでした。

もうちょっと大きく撮影してみようとすると、マクロ機能およびルーペの限界がすぐに訪れてしまいます。。


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試験を思い出してしまいました。
写真を見た限り、カイコより脳のサイズはだいぶ小さいみたいですね。
頭部の解剖はサイズが小さすぎてグチャグチャやっているだけになっていたのですが、こんなにスマートに開けるんですね。
カイコの脳ってそんなに大きいのですか。
幼虫のサイズは、今回の解剖で用いたのはカイコと同じぐらいですが、普通はコスズメのほうがカイコより大きくなるのでコスズメのほうが大きいのではないかと思っていたんですけど、そうでもないんですね。
頭部の解剖は私も肉眼でこんなにきれいに脳を露出させられるとは思いませんでした。
日本生物学オリンピック2012に参加された方ですか?
カイコの解剖は難しかったと思います。
幼虫の解剖は去年から予想しておりましたが、高校生に出題する場合、タバコスズメガだとか日本ではエビガラスズメが主流でしょうか、このような大型種を使用するものかと思っていました。
私の解剖したコスズメはカイコとは違う分類ですが、同じようなつくりをしているかと思います。
実際、私はカイコの解剖図を用いてこの解剖を行いました。
カイコのほうが絹糸腺がよく発達しているのではないかと思います。