支援の必要な子たちがわがままを言ったり、ルールを守らなかったりしたときに、正論で「それをやってはいけない」とか、頭ごなしに叱ったりするのは、その子たちを余計興奮させるだけです。
また、教師や親にありがちなのは、どうしてそんなことをしたの、などと聞くことです。
支援の必要な子たちは、大抵どうしてと言われるとどう答えていいかわからりません。
本能的に、その時やりたかったことをやっているだけで、うまく言語化できる子がは、年齢が下がれば下がるほどほとんどいません。
そこでその子たちが言うのは、反射的に文句を言ったり、その場で思いつきで言い訳をしたりする位です。
そこで教師や親は、2度目のNGワードを言ってしまいます。
「でもそれはだめでしょ」とか「だからってやっちゃいけないでしょ」などです。
「でも」とか「だからといって」という言葉は支援の必要な子達には通用しません。
彼らは正論やルールを守って動いているのではなく、やりたいこと感情で動いているからです。
大体このような2つのNGワードを重ねたとき、支援の必要な子はほぼ100%、素直に聞く事はありません。火に油を注ぐだけです。
ではどうしたらいいのか。興奮していたら、まず、それが少しおさまり、他所でも話を聞く姿勢が見えてくるまでは放っておくのが得策です。
ただし、暴れたり他の子に危害を加えようとするなら、落ち着ける場所まで連れて行くことが最初の手順になります。
そして、興奮がおさまり、少し話が聞けるそうになったときに、「何がいけなかった?」と聞くのです。これは教師や親からの押し付けにならなりません。叱ることにもならないので、子供は素直に「だって何何なんだもん」とか「こうしたかったんだよ」とか「こうすればよかった」などと、大抵は気づくことができます。
そして次に、OKワードとして、「じゃあこれからどうすればいい?」と聞きます。そうすると、落ち着いていれば「謝りに行く」とか「片付ける」とか、本当はやらなければいけなかったこと言い出すのです。
と偉そうに書いている僕も、自分はついついこのようなNGワードを連発し、子供を怒らせてしまうことが何度もあり、いまだにあります。教師も冷静にならなければいけないですね。
ある時、別の先生が支援の必要な子、NGワード連発して興奮している時がありました。それを脇で客観的に見ていると、やはり「でも」「だからといって」などのNGワードを何度も何度も繰り返していました。
その先NGワードの先生と興奮した子供の話し合いが1段落したときに、私は脇から「じゃあどうすればよかったの」と口を挟んでみました。すると、その子は興奮しながらも、「こうすればよかった」と話しだし、その話をしながら徐々に落ち着いていきましたその子の話が一通り終わったときに「じゃあこれからどうする」と聞くと「謝る」「仲直りをしたい」と言うような言葉が出てきたのです
いつもいつも、この方法でうまくが行くと言うわけではないですが、落ち着いて、話を聞きやすそうなタイミングをとらえて行ってみると、結構有効なワードだと思います。
お試しあれ。
追伸
反抗挑戦性が出ている子供には効きません。全てに反抗しますので。