僕の子どもの頃の授業はこうでした。
教科書を読んで、先生が発問して、すぐに子供たちは手を挙げます。
先生は1番最初に手を上げた子を指名して、「正解です」と言い、解説をしました。
または、「違います。他にいますか?」などと言う形で授業が進んでいました。
僕は恥ずかしさと、パッと言葉が浮かばないので、ほとんど手を挙げることはできませんでした。
たまに挙げて、指されても、立ち上がってうまく言えず、だらだら長く喋るか、もしくは黙って座ってしまいました。
授業は、すぐに手を挙げる子中心に進められました。
僕は、高学年になるにつれ、挙手を諦め、机に突っ伏し、外を見るようになりました。
子供の頃は、そういった授業が当たり前だと思っていました。
だから、教師になって、挙手できない子、うまく言えない子の気持ちはよくわかり、なんとかしたいと思っていました。
ある時、授業の上手い先輩から、
発問して、指名したら、すぐに正解や間違いを言ってはダメだよ、と教わりました。
また別の時、別の先輩から、
発問したら、ノートに自分の考えを書かせる時間を取るといい、と教わりました。
こういう授業の基本は、大学では教えてくれませんでした。
改めて書きます。
発問してすぐに挙手は愚策です。
すぐ手をあげる子は、知ってるか反射的にあげる子。
指すと他の子たちが考えなくなります。
考える時間やノートに答えを書く時間とります。
簡単な発問は1分ほど。
難しい問題は隣や班で話し合わせて数分。
それから、挙手の時間を取ります。
他の授業のスキルに書きますが、出来るだけ沢山の子を指名します。
考える時間を取り、ノートにかくので、発表内容が整理され、ぐたぐた長く説明するのが少なくなります。
例え発表しなくても、思考の時間をとったことで、全員の子が授業に参加したことになります。
発問したら、すぐに発表させたいのを堪えて、考える時間を取りましょうね。