若い頃、ドリルの答え合わせを子どもたちにさせていたら、ベテランの学年主任に怒られました。
○付けは教師の仕事で、子どもに答えを渡したら写してしまう。というのが趣旨だが、1時間以上説教された覚えがあります。
この主張は、大多数のベテランの先生方がおっしゃいます。
休み時間も、全校集会中も、なんと職員会議中もドリルの○付けをしている先生もいます。
ズルするからと、全て丸つけする教師、その間、子どもを見てないからクラスが荒れます。
丸つけに時間がかかるから、子どもに返すのは翌日以降です。あとで返されても、子どもは間違い直しなんか面倒になっていて、やりません。直さない。
僕は違う考えです。
学校は勉強をするところでもあるけど、勉強の仕方を教えるところでもあります。
自分でやった問題が合っているか確かめ、やり直す仕方も教えないといけないと思っています。
だから、僕は、答え合わせの仕方も教えました。
授業時間内にドリル1ページをやり、答え合わせをさせ、間違い直しをさせます。
問題の直後に自分で丸つけして間違いに気づくから、やる気があるうちにやり直せるのです。
5分から10分あれば子どもでもできます。
1ヶ月教え続ければ、習慣化し、あとは子ども自身でできるようになります。
きちんと授業で教えれば、答えを見て書く子はほとんどいません。
見てしまうのは、本当にできない子です。
そんな子は、答えを写させます。
書き写すことも勉強と言い聞かせていくと、書き写すうちにやり方が分かってきます。
答え合わせを自力でできるようになれば、家での自主学習も出来るし、受験勉強もできるようになります。
と、僕は思って、ベテランの先生方に見つからないように、答え合わせさせてきました。そして、教えた子たちはみんな、自分で答え合わせができるようになりました。
数年前、職員室で、答え合わせの話題になった時、同世代の教頭や教務も丸つけは子どもにさせた方がよい意見で、お互いに納得しあいました。
教師になって以来の、溜飲を下げる思いでした。