NO-10 昨日、僕はとても有意義な一日を過ごして、今日は気分のいい朝を迎えた。元社長のTさんを紹介して頂いて、少し乗りすぎちゃった感じもするけれど、自分の素を出して相談も出来たし、知らないことを色々と教えてもらい、ほんと久々に嬉しいを実感する一日を過ごし、気分良く今日も書くね。
今日は、強制避難区域に一人で残る彼を、癒してあげている彼の親友の事を書こう。彼の今の親友はアキと言う名の犬だが、アキは5月に出産したが、出産後具合が悪くなり、子供の面倒を見ない、育児放棄のダメ母犬になってしまった。
後に原因がわかり、手術をして治したのだが、その時の彼の行動が、またおもしろかった。アキは病気で自分の子供にミルクをあげないでいて、このままでは、子犬が全部死んでしまう!と彼は、早くミルクを探さねばと一人焦っていた。
人間の赤ちゃん用粉ミルクも、ペット用のミルクも廃墟の町富岡町には、どこにも売っているお店が無くて、困った彼は代用ミルクを考えに考え、牛の乳を選びメス牛を探しに出かけたのだが、放し飼いになっている牛は、なかなか決まった場所にいないので、捕まえるにも大変だから、牛舎の中で生きている牛を探した。
その頃は、国が決めた牛の殺処分に反対していて、彼の友人でもあり僕の義父の舎弟文だぞ!と言っていたH氏も30頭飼っていて、避難しないで牛の面倒を見ていた人もいたからだ。(後にH氏も牛を全頭放し飼いにし、富岡町をあとにし避難所に入る)
ようやくメス牛を確保した彼は、牛を引いてきて乳搾りを始めるのだが、和牛は肉用牛なので、乳が搾れない。
30分40分乳を揉んで、ヤクルトの小さな容器に、やっとの思いで半分搾ったのに、まさかのまさか、その家の番犬であった大きなセントバーナードが、「牛舎の柵の中に隠れて、何やらもそもそと動いている変な奴がいるぞ?」と近寄って来て、彼の背後から「ワン!」と大きく吠えたものだから、乳搾りに夢中の彼は、びっくりしておもわず両手で握っていた牛の乳を、ギュッと強く握りしめ固まった。
牛の方も、強く握られた乳房が痛かったのか?それともあの犬の大きな鳴き声に驚いたのか?足をばたつかせたものだから、苦労してやっと搾ったお乳が入った小さな容器を倒して、全部がこぼれてしまい、また最初からやり直しに、「えっ、嘘だろう!」と思い落胆した彼であったが、気を取り直してまた30分から40分かけて乳絞りをして、本当にやっとの思いで、小さな容器に半分搾ったのだ。
和牛は肉牛なので、乳牛と違って乳が出ないのだって、それに僕らの地方は肉牛としては双葉牛という良い牛が生産されていて、乳牛を飼っている人がいなかったみたいだ。
これには、彼も毎日こんな事やってられない!と思ったらしく、とにかく大変だったって言っていたけど、分かるよなあ!自分でもこんな大変な事やるの考えたくない!(笑)次に、ビニール手袋を用意して、手袋の指先に針で穴を開け、指先部分をはさみで切り取り、搾ったミルクを入れて子犬に飲ませるのだが、これが驚くほど喜んでゴクゴクと一気に飲んだらしい。
子犬が4匹もいたのだから、毎日2時間以上は乳絞りをさせられていた計算になるので、僕にも彼の疲れ方が良く分かるよ。だって餌を各家々に配り疲れて帰って来てから、この仕事が待っている訳だから。
ミルクも大変だったけれど、おしっこさせるのも大変だったと言っていた。母犬は子犬の排尿を促すのに、普通ならペロペロと舐めて、おしっこしなさいと子犬に教えるのだが、病気のアキはやらないから子犬がおしっこしない。
これも大変だぞ!と彼はティッシュペーパーで、子犬たちの小さなおちんちんを何度も刺激して、何とかおしっこをさせたが、毎日時間のかかる事ばかりで、さすがの彼もこれにはうんざりして、本当に参った様子だった。(笑)この子犬達は、里子に出されて今は幸せに暮らしていますので、ご安心して下さい
でも、彼には本当に感心するよ!こんな時はどうしようとか、困ったことがあっても、その時の状況に合わせて、それなりに工夫してやってしまうし、色々な事とかこんな事まで知っているの?ということが多くて、びっくりするよ。
僕が、あまりにも無知だからかも知れないが、いつも驚かせられる。子犬のおしっこの事は全然知らなかったから、僕が子犬を見ていたら病気にしてしまったかも。
今日は、強制避難区域に一人で残る彼を、癒してあげている彼の親友の事を書こう。彼の今の親友はアキと言う名の犬だが、アキは5月に出産したが、出産後具合が悪くなり、子供の面倒を見ない、育児放棄のダメ母犬になってしまった。
後に原因がわかり、手術をして治したのだが、その時の彼の行動が、またおもしろかった。アキは病気で自分の子供にミルクをあげないでいて、このままでは、子犬が全部死んでしまう!と彼は、早くミルクを探さねばと一人焦っていた。
人間の赤ちゃん用粉ミルクも、ペット用のミルクも廃墟の町富岡町には、どこにも売っているお店が無くて、困った彼は代用ミルクを考えに考え、牛の乳を選びメス牛を探しに出かけたのだが、放し飼いになっている牛は、なかなか決まった場所にいないので、捕まえるにも大変だから、牛舎の中で生きている牛を探した。
その頃は、国が決めた牛の殺処分に反対していて、彼の友人でもあり僕の義父の舎弟文だぞ!と言っていたH氏も30頭飼っていて、避難しないで牛の面倒を見ていた人もいたからだ。(後にH氏も牛を全頭放し飼いにし、富岡町をあとにし避難所に入る)
ようやくメス牛を確保した彼は、牛を引いてきて乳搾りを始めるのだが、和牛は肉用牛なので、乳が搾れない。
30分40分乳を揉んで、ヤクルトの小さな容器に、やっとの思いで半分搾ったのに、まさかのまさか、その家の番犬であった大きなセントバーナードが、「牛舎の柵の中に隠れて、何やらもそもそと動いている変な奴がいるぞ?」と近寄って来て、彼の背後から「ワン!」と大きく吠えたものだから、乳搾りに夢中の彼は、びっくりしておもわず両手で握っていた牛の乳を、ギュッと強く握りしめ固まった。
牛の方も、強く握られた乳房が痛かったのか?それともあの犬の大きな鳴き声に驚いたのか?足をばたつかせたものだから、苦労してやっと搾ったお乳が入った小さな容器を倒して、全部がこぼれてしまい、また最初からやり直しに、「えっ、嘘だろう!」と思い落胆した彼であったが、気を取り直してまた30分から40分かけて乳絞りをして、本当にやっとの思いで、小さな容器に半分搾ったのだ。
和牛は肉牛なので、乳牛と違って乳が出ないのだって、それに僕らの地方は肉牛としては双葉牛という良い牛が生産されていて、乳牛を飼っている人がいなかったみたいだ。
これには、彼も毎日こんな事やってられない!と思ったらしく、とにかく大変だったって言っていたけど、分かるよなあ!自分でもこんな大変な事やるの考えたくない!(笑)次に、ビニール手袋を用意して、手袋の指先に針で穴を開け、指先部分をはさみで切り取り、搾ったミルクを入れて子犬に飲ませるのだが、これが驚くほど喜んでゴクゴクと一気に飲んだらしい。
子犬が4匹もいたのだから、毎日2時間以上は乳絞りをさせられていた計算になるので、僕にも彼の疲れ方が良く分かるよ。だって餌を各家々に配り疲れて帰って来てから、この仕事が待っている訳だから。
ミルクも大変だったけれど、おしっこさせるのも大変だったと言っていた。母犬は子犬の排尿を促すのに、普通ならペロペロと舐めて、おしっこしなさいと子犬に教えるのだが、病気のアキはやらないから子犬がおしっこしない。
これも大変だぞ!と彼はティッシュペーパーで、子犬たちの小さなおちんちんを何度も刺激して、何とかおしっこをさせたが、毎日時間のかかる事ばかりで、さすがの彼もこれにはうんざりして、本当に参った様子だった。(笑)この子犬達は、里子に出されて今は幸せに暮らしていますので、ご安心して下さい
でも、彼には本当に感心するよ!こんな時はどうしようとか、困ったことがあっても、その時の状況に合わせて、それなりに工夫してやってしまうし、色々な事とかこんな事まで知っているの?ということが多くて、びっくりするよ。
僕が、あまりにも無知だからかも知れないが、いつも驚かせられる。子犬のおしっこの事は全然知らなかったから、僕が子犬を見ていたら病気にしてしまったかも。