帰省の帰り、でっかい町のでっかいCD店へ。2000円以上の買い物で3時間の駐車料金が無料になるということでCDの1枚でも買おうということで久々に。
Liz Storyを探したがないため、KeithのCDを物色。デジタルリマスタリングの過去の作品のほかに、最近出たライブ音源が目を引いた。
彼の場合、アルバム購入は「賭け」だ。私は彼の即興演奏すべてを受け入れる音楽的幅がないので、「ツボ」に入らない演奏は苦痛そのものなのだ。初期の彼の演奏はソロ・コンサート、ケルン・コンサート、パイプオルガンの即興などかなりお気に入りだが、最近の演奏は音が澄みすぎていてちょいと苦手なのだ。
でも、アンコール曲にマイソングやら、懐かしい曲のオンパレードなので、それだけでも価値ありと「
カーネギー・ホール・コンサート」購入を決意。
小作品群からなる即興演奏は、かつてのひとつの曲が変化して展開してゆくのではないため、(彼の意思はともかく)お気に入りの演奏=曲ということになろう。
2枚目の「Part VIII」は、その前演奏の「Part VII」でフォーク・ゴスペロ的な演奏の反動か、かなり扇情的な演奏となっている。「Part X」では、ソロ・コンサートで聞いたようなコード分散的なきらびやかな演奏を展開する。
果たして、2枚組である必要性はあったのかどうかわからないが、カーネギー・ホールでの演奏をそのまま聴くことができるのは間違いない。
録音状態が好みのものではなく(音が硬い)、それがホールの残響音の為か、彼のピアノタッチの現在の音なのか定かではないが、最初にであった彼の音がカセットテープだった私には、あの少し丸みを帯びたピアノの音が「彼の音」なのだと、感じた。