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HEY HEY MY MY

和・洋問わず音楽を聴いて、思ったこと、感じたことを時々、こそっと、書きます。

それは当然だけれど、きっと首を絞める行為

2006年10月20日 | Weblog
 日本の著作権団体が、3万近いYoutubeの動画の削除申請をし、削除されたという情報が入った。著作権の侵害といえば、その通りである。

 そういえば過去にも、midiファイル(といっても今やあまり知られなくなってしまいました)で、好きな著名な曲をPCシンセサイザーで演奏し、そのファイルを公開するというムーブメントがかつて、あった。しかし、それも、著作権侵害ということで無許可では、できなくなってしまった。ネットワークというメディアの功罪を象徴する出来事だった。
 私見だが仮に「営利目的ではなく、また著作権者の利益侵害が起こりえない状況である」ならば、申請さえすれば、無料で配信しても良いのではと、当時から思っている。他人のコピーから始めて、そのスキルが、作曲という活動にまで広がっていた動きに水を差したのは事実だった。発表し、評価され、改善する、その繰り返しが、コンサートホールなしでできるのだから。しかし、JASRACは、無条件に年間使用料金を課金し、実質上、ネット上での音楽発表の場は失われた。
 シンセサイザーメーカーであるYAMAHAが「プレイヤーズ王国」を立ち上げたのは、この状況下で、せっかく広がった音楽ユーザーが失われるのを防ぐためであったと理解している。だから、私は「プレーヤーズ王国」というサイトは、音楽を愛するメーカーの良心だと理解している。著作権承諾という個人で行おうとすると、煩雑で料金のかかる作業を代行してくれている、YAMAHAの見返りは音楽ユーザーが広がることで、自己表現としての音楽を愛する人が増えることで、最終的には利益に繋がるからだ。

 3万件の削除は、正当な行為かもしれない。けれど、あの低画質な映像とモノラル音源のYoutubeの映像で演奏に出会い、CDショップに足を運んだ私のような人物も少なくないはずだ。発想の転換ひとつで、場合によっては格好のプロモーションの場なのだろうに。しかも、ワールドワイドなプロモーションなのだ。
 JASRACは監視保護団体だからできない活動だけれども、gyaoのような形でもよいから、さまざまな演奏者のさまざまな映像に出会える場を、かつてYAMAHAがプレイヤーズ王国を作ったように、形成されることを願っている。それは、最終的には著作権者の利益にもつながるだろう。

 JASRACの規定では、お金を取るようなライブで、他人が作曲した曲を演奏する時点で著作権の侵害が起こる。

 けれども、そのうち、口ずさむだけで、町内会の「のど自慢」で歌うだけで、著作権料を支払わなければならない、となるとすれば、音楽は「みんなの文化」とはいえない、ただの商品だろう。複雑な心境である。

 無理解な音楽愛好家といわれればそれまで・・・だが。

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