祝賀会の当日の朝、てくてく歩いて銀鏡神社へ。橋から川を覗く。
透明な水。ああ、私あの辺で泳いだことがあるな。魚がか目の前を横切るのを見た。
川の石ですべったっけ。記憶は泉のように湧いて、胸をしめつける。
清らかな空気。お参りし、あの杉の大木に抱きつくと、さらさら、さらさら涙が流れた。
清められた思いで、祖霊祭の元宮の方へ。
「祖霊祭」は、去年のお彼岸以降に亡くなった方達のためのもの。
ふと私は父のことを想った。すると、すぐそばを黒い揚羽蝶が。。
8月、父の初盆で家に帰った時、玄関に黒い揚羽蝶が舞っていた。
父だな。とすぐに思った。
銀鏡でも見るなんて。ついて来てくれたのね。
お宮の隣ではお神楽が始まっていた。笛や太鼓の音に涙が止まらない。
あまり泣きべそしていたら、目が腫れて、
付けまつ毛が付けられなくなると思い、集会場へ向かう。
山が綺麗。曼珠沙華が紅く染める。ああ、この美しい季節にここに帰れたことに感謝。