昨日、今週土曜日の湯島《右近》おでん屋ライブのために、外谷さんとスタジオ。
久々にみっちり、18曲。歌いっぱなし。この幸せを、なんと表現すれば良いの?
先日の帝国ホテル。久々の外谷さんとの演奏は、しみじみとした感動を私に残した。
懐かしさ?違うなぁ。そんな薄っぺらなものではない。
思えば遠くに来たもんだ。お互いが別の場所でそれぞれに苦労して、成長して、
(ようは、歳とって)再会して、一緒に演奏した時のあの感動。
私にとって外谷さんは「古女房」的存在。古いのよ。女房なのよ。
私が女なのに、そう思わせる何かを彼は持っている。
何年前だろう?私は駆け出しのシャンソン歌手で、
彼はシャンソンをまだあまり弾いたことが無いピアニストだった。
偶然の巡り合わせで、初めて会った場所で、我々はリハも無く演奏せねばならなかった。
あの時の感動が蘇る。たぶんお互いに「シャンソンなんて・・・」と思ってた二人が、
皮肉にもシャンソンを演奏することで、もの凄い集中力の中で相手を認識し、理解した。
彼はジャズの世界のひとで、しっかりと自分の世界を持っていた。
私は、訳わからないうち気づいたらこの業界に居て、生業としていて、もがいていた。
けれどその日歌いながら、かすかな「光」のようなものを見たようで、嬉しかった。
外谷さんとの出逢いで、救われたのだ。
その後十数年。紆余曲折。私は歌うことが嬉しい。楽しい。面白い。
歌っていて良かった。沢山の出逢い、ご縁、幸せは、歌ってなければこの手に無い。
私はシャンソンの他に、ジャズや昭和歌謡、自分のオリジナルも歌うが、
「歌心」うたごころは、一つだ。私の中では繋がっている。
自分の中ではすごくシンプルなことだけど、それを外に出すのは難しい。
孤独だと出来ない。女房が必要なのだ。
さて、11月27日土曜日。湯島《右近》での Salon de Bankaii お楽しみに。
古女房ピアニスト外谷東氏と、古旦那ドラマー若林竜丞氏による、フルフルサウンド。
おでん屋に真っ赤なピアノを持ち込み、ドラムセットも従えて、私は何処で歌おうかな。。。
畳、一畳分ほど空きました。
よかったらご予約、お早めにご一報くださいませ。
(photo)
日曜日に下館で頂いたお花とお菓子を、大好きな珈琲と一緒に。
沢山歌った翌日の朝。最高の癒し。ご褒美。
ありがとう。