走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

真剣勝負

2008年12月15日 23時16分03秒 | その他
 現場に出向く大切さ

 今日は来年度計画している新規事業について、地元の協力が欠かせないため、その説明会に行ってきました。
まだ、予算化もできていない中での説明会です。
まず、内部的な合意形成が取れていないということを断った上での協力のお願いですという、一方的なお願いであります。
しかし、協力を取り付けていないと成り立たない事業ですから、お願いするしかありません。

 公民館長さんが、口火を切りました。
 「子どもたちのためになるということはわかるんじゃが、地域のためには
  どのような利点があるのですか?」
 「と申しますと。」
 「例えば、この事業を通してこの地域の名前が売れ、ここで採れる農産物が
  有名になるとか、地域振興につながるとかいったことかいなあ。」
 私たちへの援護射撃であります。
 「そうです。これは、子どもたちの健全育成を目的としますが、この事業を
  通して、私たちはこの地域をアナウンスしようと思っています。そういう
  意味では、過疎化している地域の活性化モデルになりうるかもしれません。」
 「どうじゃな皆さん、この事業にはどうやらこういう切り口もあるみたいじゃが。」
 ナイス・フォローであります。
 そして、この地域の子どもたちのお世話をしているAさんに話を振ります。
 「Aさんは、何か意見はないかな?」
 「そうですね。この事業自体はいいと思うのですが、どういう観点から
  地域の活性化につなげていくのですか?」
 「先ほどもあいさつの中でお話したように、この事業メンバーの中に産直市で
  成功を修めた市について研究をしている大学の先生も支援してくれます。
  その先生からさまざまなノウハウを伝授いただけると思っています。
  私たちは、地域が元気になるためには、経済的に豊かになるという前提が
  あって始めて活気がもどると思っています。もし、この事業をやらせてもら
  えるならば長期的にはこういったメリットがあると思います。」

 (中略)

 「こういう事業は、いつも地元に押付けたり、最後は投げ出したりするのが
  ほとんどじゃが、そこら当たりはどんなんかいなあ?」
 「確かに、今までの事業は、机の上で考え、それを投げっぱなしや押付けて
  いたかもしれません。そういう意味では、今回のお願いの資料は、非常に
  大雑把で、まさに事業決定がなされた後、皆さまと協議をしながら育てて
  いこうと思っています。いい加減な奴らやと言われる覚悟で参りました。
  最初から百点満点をとれるとは思っていません。できればまず合格点を
  目指し、それから百点を取りにいく、まさにそのような事業の育て方を
  したいと思っています。しかし、これは私たちだけでは成功しません。
  今日、参りましたのは、地域の皆さまの力があって始めて実現するという
  ことを理解していただいた上で、協力をお願いしたいということです。
  そういう意味では、私たちは逃げないつもりですし、大学関係者だけで
  なく教育団体の協力も得られる可能性がありますし、担当課としても力を
  入れてまいります。そういう意味では、今までにない新しいチーム編成で
  この事業に望むつもりですから、地元だけに押付けることにはならないと
  思っています。」

 (中略)

 前出のAさん
 「私たちもやる限りは地域の振興につながればとは思いますが、一方でこの
  資料を拝見すると、これはやはり子どもたちのためにやる事業だと思うの
  ですが、この事業を通して子どもたちに何を学んで欲しいのですか?」
 「一言で言うならば、生きることの大切さ、生かされていることの大切さを
  学ぶことができればと思っています。」
 「わかりました。子どもたちのためにする事業なら協力できます。」

 本当に中身の濃い話合いでした。
 そして、確かな手ごたえを得た話合いでした。