走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

今、車を売る方法

2009年02月19日 22時08分01秒 | その他
 最近不思議に思うことがあります。
それは、車が売れなくなったということです。
日本の産業を引っ張るけん引役だった車メーカーが軒並み打撃をうけています。

 しかし、市場性という観点から言うと、いつの日か市場が飽和状態にくることは、誰もがわかっていたのではないかということです。
私は、金融危機が消費の減退のトリガー(引き金)になったかもしれませんが、それだけが原因だとは思えないのです。

 以前、過去にバブル崩壊は起こりうるべくして起こったと聞いたことがあります。
それは、我が国の人口が減少し始めた曲線とバブル崩壊からの消費曲線が重なるからだという説明でした。
つまり、バブルは金融崩壊がトリガーにはなりましたが、消費を持ち上げようとしても人口が減少し始めているわけですから、消費が急速に反転するのは難しいということです。

 このように考えていくと、今回の車市場の低迷は、成熟期から衰退期に入る時機にきていたのではないかということです。
その引き金には確かに、サブプライムローンがなったかもしれませんが、市場は縮小し始めていたということです。
そのことを、どこまでメーカーは把握し、そのことを延命させるために、消費者の視点に立っていたかということです。

 考えてみると、私たちが子供の頃、車を持つことはステータスでした。
一家に一台車をもつことが本当に夢だったと思います。
そして、メーカーはより多く車を売るために消費者をセグメント(細分化)し、一人一台車を持つようなライフスタイルを提案してきました。

 そして、それはあたかも実現したように思えましたが、そのひきかえに車はステータスなものから、単なる足になったのです。
しかし一方で、どうでしょうか、車は新型車が出るたびに確実に価格が上がっています。
家電だって損益分岐点をクリアした時点から、大型家電量販店に行けば価格が下がっています。
価格設定にはさまざまな事情があるかもしれませんが、車業界がまず取り組まなければならないのは価格戦略ではないかということです。

 今回の不況は、そのことを啓示しているのではないでしようか。
 苦境こそ、好機です。

早くステータスを維持する車と大衆車に分けて、価格戦略を変えるべきではないでしょうか。

 それから、もう一つ提案があります。
恐らく中高年とそれ以下の年代とでは車に対する思い入れが異なると思うのです。
ならば、過去にヒット車になったものや、当時の若者があこがれた車の復刻版を、限定で販売してはどうでしょうか。

 外側は過去のデザインで、内装やエンジンなどは最新技術でというのは、難しいものでしょうか。

 つまり、車で過去の思い出をよみがえらせる、そんな素敵な車を売り出せないものかと。

 このアイデア、豊田さんでも、本田さんでも使っていいですよ。