走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

温かいパチンコ屋さん

2010年06月01日 20時20分49秒 | ちょっといい話
 林住職の講話第二弾。

 あるサービス産業の従業員300名の研修にいった時の話。
 数が多いので100人づつ3班に分けたそうです。

 研修は無事終わり、しばらくしてその研修を受けた人たちから感想文が手元に届いたそうです。
しかし、300人からの感想文です。
なんといっても忙しい。
担当者に電話して、全部読まないといけないかたずねました。
担当者は「ぜひ、一番上の感想文だけでも読んで欲しい」という回答でした。

 読み進めるうちに涙したというのです。
 その内容は、次のようなものでした。

 私は6年前に恋人を亡くしました。
 直後、私は彼の死を信じられず、しばらくの間、彼とデートをした思い出の場所を休みのたびにたずね回りました。
そして、ある日、パチンコ屋さんの前を通った時、彼と来たパチンコ屋さんだと気づきました。
そして気づくと、そのパチンコ屋さんに入り、彼が定席にしていた端っこの台の前に腰掛けていました。
なんだか彼のぬくもりが伝わってくるような気がしました。
私は、いつも彼の席の横に座り、二人で楽しくパチンコを愉しんでいたことを思い出すと、涙があふれてきて止まらなくなりました。

 そんな私の様子を心配して、店員さんが声をかけてくれました。
私は、彼のことを話しました。
するとその店員さんは、「ああ、覚えてますよ。とても仲のよいカップルで、いつも笑いながら楽しくパチンコをしておられましたね。そうですか、しばらくみないなあと思っていたのですが、亡くなられたのですか。それは残念ですね。」
 私は、彼のことを私以外の人が覚えてくれていると知ったとき、よけいに涙が出てきて涙が止まりませんでした。
 そして、私は泣きながら、その店を後にしました。

 それから何ヵ月後かに、そのパチンコ屋さんの前を通ると新装開店の花輪で埋め尽くされていました。
「ああ、とうとう彼との思い出のパチンコ台もなくなったのか」といいしれようのない寂しさに包まれました。
そして、気づくとその店に入っていました。

 すると、彼の台だけがそのまま残っていたのです。

 私はすぐにわかりました。
 彼と私のために残してくれたことを。
 涙があとからあとから出てきて、立ち止まったまま泣いていました。

 すると、あの時の店員さんがやってきて、「この席はあなたたちの思い出の席ですから、店長と相談してそのまま残すことにさせていただきました。」と話してくれました。

 そして、それから半年後、やはり新装開店で花輪が並んでいました。
 今度こそ、あの台はなくなっただろうと思いながら店内に入ると、やはりその台だけはそのままでした。

 私は、サービス業の仕事をしています。
 でも、店長さんや定員さんのようなサービスをお客様に届けたことがありません。
 なぜできないのか、ずっと悩んでいました、
 そして、先生の話を聴いて、その答えを見つけることができました。

 温かい心を持たないと、温かいサービスを提供することはできないことを。
 日々の忙しさにかまけて、このことをいつしか忘れていました。

 温かい心、ずっと持ち続けたいと思います。

この感想文は、このように結ばれていたそうです。