みんみが卒業したので、今住んでるこの
団地での暮らしも、もうそろそろ終わり
が近づいて来ました。
今日は、一年半お世話になった便所を
ちょっと念入りに掃除したんですよ。
とうちゃんは、大きい方するときは
いまだにズボンを廊下で脱がなきゃ
駄目な習性があるので、お店とかで
トイレ使うのが苦手なんですね。
だから、死ぬかと思うほどすっごいがまん
して帰って来て、家のトイレに飛び込ん
で生き返った事が何度もありました。
ちょっとした臨死体験ですね。
そういうのを懐かしく思い出しながら
床を拭いてると、便器が優しく語り
かけてくるような気持ちになるんですよ。
「あの時は大変だったな」とか、
「普通の奴なら漏らしてたはずだ、
お前の根性には恐れ入ったぜ」とかね。
で、仕上げに注射器みたいな形の
入れ物に入った汚れ防止のゼリー
みたいなのをチュウって貼り
付けようと思ったんですけど、
こんなもん引っ越しの荷物になって
も困るから使い切っちゃおうと思って
チュウウウウって、規定量の
二倍か三倍押し出したんですよ。
貼りついたゼリーみたいなのが、
温泉饅頭の小ぶりのやつくらいになった
のを見て、ちょっとヤバい気がしたん
ですけど、試しにフラッシュしてみたら
案の定、流れ出した水が饅頭に当たって
かなり勢いよく飛び散りましたね。
床がもう一回汚れたんで、もう一回拭い
てたら、また便器が語りかけてきて、
「ご苦労様だね」って言われました。