トーネードの無職生活

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イアン・カーショーのヒトラーの下巻を読み終える

2019-02-20 10:41:31 | 日記
 この一週間ほど生活のリズムがぐちゃぐちゃになり、昼夜逆転気味の生活になったりと規則正しい生活ができずにいたのですが、ようやく生活のリズムを取り戻すところまで戻ってきたところです。そんなわけで本を読むこともできずにいたのですが、これまで読んでいたイアン・カーショーのヒトラー下巻を読み終えました。

 以前にも書きましたが上巻、下巻ともに分厚く圧倒的なボリュームですが、非常に読みやすい文章なのですいすいと読み進むことができました。下巻の中心は第二次世界大戦になりますがドイツ軍の個々の作戦については解説されていないため事前にどのような戦いがあってその結果がどうだったかといった点を理解しておかないとわかりにくいところがあるかもしれません。私の場合はこれまで戦史や戦記を読んできた中でどのようなことがあったかをひととおり理解していたので問題はなかったのですけれども。

 読む前からわかったこととはいえヒトラーが陸軍の部隊の退却を認めないために、多くの兵士の命が犠牲になりました。しかし、その責任をヒトラーがとるのではなく陸軍の将軍に責任を転嫁することを繰り返したことは再認識させられました。それからユダヤ人問題もヒトラーは直接には虐殺の命令を出すのではなく、そのような雰囲気をつくって部下に実行させ、これもまた責任をとらないという態度をとっていました。

 そしてこれまでのヒトラーの関連本には出ていなかったと思うのですが、ゲッペルスの日記が多く引用されていてゲッペルスの考え方がわかり非常に印象深かったです。それにしてもナチの上層部のゲーリング、ゲッペルス、ヒムラー、ボルマンなどなど仲が悪いのがよくわかりました。

 久方ぶりに分厚い本を読んだのですが、なんかこう充実感みたいなものを感じたところです。