トーネードの無職生活

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ラスト・オブ・カンプフグルッペIVを読む

2019-04-23 15:08:35 | 日記
 ラスト・オブ・カンプフグルッペIVを読んでいます。このシリーズはすでにVIIまで出版されているのですが、少々お値段が高いのでちょっと買えずにいたのですが久しぶりに買うことができました。第二次世界大戦でのドイツ軍側と連合軍側の戦いで有名な戦いや作戦は色々と本が出版されていますし映画化されたりしています。このシリーズはそのような有名な戦いや作戦ではなく、一般に知られていない戦いに焦点をあててその戦いについて書かれています。ですからほとんどが知らなかった話ばかりです。

 IVの中で面白かったのは空軍地上師団ついに逃げ勝つでした。空軍地上師団とは何かといいますと、ドイツ空軍が編制した歩兵師団です。普通に考えると空軍で余った人員がいたら陸軍に移籍させて訓練を受けさせて陸軍の部隊に配属させるべきだと思うのですが、ドイツ空軍の司令官であるゲーリングは空軍のものは空軍で編制して陸軍なぞに移籍はさせないという考え方なので、空軍として編制した歩兵師団が空軍地上師団でした。

 ところがこの空軍地上師団はドイツ軍の地上部隊の中でも最弱の部隊でして、戦いにまきこまれるとだいたいすぐに粉砕されるというか、消えてなくなるという存在です。ドイツ空軍には空軍地上師団とは別に降下猟兵師団というのがありまして、これは空挺部隊なのですがクレタ島の空挺作戦以降は空挺作戦が行われなかったため、歩兵師団として戦ったのですがドイツ軍の中でも精鋭の部隊として有名でした。ついでにドイツ空軍ではヘルマン・ゲーリング装甲師団という戦車師団まで持っていました。

 で、本編の主役は第11空軍地上師団でしてギリシヤでパルチザンと戦ったりしていたのですが、ソビエト軍がバルカン半島に迫り、ユーゴスラビアのチトー率いるパルチザンの勢力が強まりといった環境の中で、戦いながらギリシヤからオーストリアまで粘り強く戦って撤退したというのです。

 戦えば消えてなくなる空軍地上師団がここまで粘り強く戦って、多大な犠牲を払いながらも撤退に成功したという話は聞いたことがありませんでした。私の中では部隊の数合わせの中にも入らない存在という認識だったんですね。しかし、有能な指揮官の指揮を受けて戦えば困難な中でもちゃんと戦えるってことなのですかね。はじめて健闘した空軍地上師団を知りました。

 ということで、ラスト・オブ・カンプフグルッペのシリーズは興味深い戦い満載なので、預金残高を見ながら次のV巻も買いたいなと思っています。