六月の花嫁白き笑み湛え
(ろくがつのはなよめしろきえみたたえ)
今回は、近所で見かけた、泰山木の花を詠んでみました。
この清楚な白は、ジューンブライドはイメージさせます。
五月雨の腐す白花老ひ半ば
(さみだれのくだすしろばなおいなかば)
その白い花も、老いて、少しシミが目立ってきました。
何だか、自分と重なって・・・・。
もっとも、私は、こんなに美しい老い姿ではないですが(汗)
綺麗な時期の短い、泰山木の花です。
投稿句有難うございました。
主無き釣鐘草は俯きぬ よしさん
6月1~10日のツィッターでつぶやいた句をまとめました。
(一部省略、一部推敲)
待合の薔薇や看護師美しく 薔薇や薔薇モナコ王妃の名を冠し
英雄の名残す薔薇や凛として 一筋に生きて百年(ももとし)夏に逝く
ともがらの好々爺かな花さつき 夏服や向かひの席のミニの脚
夏服やをとめの脚の長くなり しどけなく乱る襟足夏衣
若き日の母のセーラー夏衣 捨てられぬ学生服や夏衣
郭公の聞けぬ我が街鴉鳴く ママ老ひし赤提灯や閑古鳥
四方山を映し代田の水鏡 けろけろと唄聞く夜の代田かな
故郷の逆さ日野置く代田かな 黙々と祖母と代掻く日々なりき
優しげに蠅追う牛の尻尾かな 蠅取りを下げて店街古りにけり
蠅取りを下げて婆の古八百屋 歯科助手の胸触れにけり虫歯の日
うらうらと元気湧き出づ芒種かな トラクター操るをみな芒種かな
姉弟喜々と手伝ふ芒種かな 色競ふ如く窓外の四葩かな
葛切や熊川宿の婆の店 葛切や流れ清らに宿場町
さんざめく星の数多や額の花 遠き日のちやんばらごつこ子蟷螂
戦争を知らぬ世代や子蟷螂 戦ななき国に生まれて子蟷螂
けぶり立つ如く丹波路栗の花 光秀の治めし丹波栗の花
うぶすなの山路や栗の花けぶり 少年のかくも老ひけり栗の花
遠き日の足跡辿り栗の花 さなきだに淋しき夜の河鹿かな
河鹿聞く摂津の峡の一夜かな 河鹿聞く峡の闇夜の露天かな
一斉に止みてまた鳴く河鹿かな 叡電の万緑駆けぬ鞍馬へと
万緑の中に鞍馬寺ありにけり 故郷は日野を望む地皐月富士
故郷の若須の岳や皐月富士