鎌ちゃんの一日一考

写真と俳句(短歌)に取り組んでいます。
どちらも修行の身ですので、宜しくご指導お願いいたします。

故郷路

2015-08-22 16:57:55 | 写真俳句

かなかなと郷の四方山暮れにけり

(かなかなとさとのよもやまくれにけり)

先日の帰省の時の作品です。

 

猪鹿の夜は闊歩す里路かな

(いのしかのよるはかっぽすさとじかな)

故郷では、家の近所まで、イノシシが荒らし回っているようです。

 

      8月11日~20日のつぶやき句を、34句にまとめました。

    あどけなき少年兵やいぼむしり          螳螂の斧とならんか民の声

    腕白のちゃんばらごっこいぼむしり       押して引く恋の手管や秋の波

    秋の波何かせねばと昏れにけり        秋涛や北前船を偲ぶ浜

    迎へ火を灯す人なき里家かな          教え子の訃報届きし門火かな

    呼び戻せないことの数多に門火かな     あるなしの風に揺れゐる門火かな

     産土の気比の松原秋の波          有り難きけふの命や蓮の飯

    またひと日いただく命蓮の飯          仏壇より手伸びる気配蓮の飯

    蓮の飯ひもじき戦後たりにけり         無き風に揺るる灯明魂祭

    若僧の澄める読経や魂祭          手土産は皆の息災送り盆

    恋の日は甘く閉ぢ込め花氷          初恋の若き写真や花氷

    送り盆孫に手を振るホームかな       送り盆三途の川の老船頭

    野仏に風のそよげる素秋かな        なが芋を掘りたる先のマグマかな

    なが芋や直にはいかず人の生        なが芋の齧るすねなき養子かな

    鯊船の孫子三代和す日かな         鯊釣りの薀蓄垂らすばかりかな

    鯊釣りの残る熱りや舫い船           清原も桑田も老いぬ二つ星

    二つ星友また二人召されけり          コウノトリ発ちし夜空や二つ星

    ふるさとの闇こそよけれ二つ星         二つ星今宵も帰る独り部屋