昨日は雨の中、病院で検査。
採血、CT、胃の内視鏡検査、いずれも胃がんのその後の経過、転移の有無をチェックする検査だ。
口腔と喉の一部麻酔があるため、車の運転はできない。
それで電車を利用することになる。
検査は半日ほど時間がかかる。
全て終了し、最後の診察では「すべて問題ありませんでした」と告げられた。
4カ月後のCT検査を予約して帰る。
帰りの電車に乗り込んで特急の通過を待っている電車の空いてる椅子で座って発車を待っていた。
その時、駅員が一人の中年の男を連れて、入り口のドア横の握り棒をその男につかませて何事かを告げて降りて行った。
その男は盲目だった。
背中の大きなリュックを自分の前に移し抱えた。
電車の中でのリュックの作法を知っていた。
多分視力は全盲の様子。
彼はそのままの姿勢で二駅過ぎた。
電車が止まった時、その駅の駅員がスッと彼の横に乗り込んできた。
ピンポイントで彼の居場所を把握していた。
そして彼の腕を抱えて電車を降り階段の方向へ連れて行った。
乗車時も降車時も仕事とはいえ駅員の動作は、訓練されているのか見事に美しかった。
訓練された流れるような何事もないような動作にプロの見本を見た思いだった。
感動、感動、感動。