2,3日前に天気がよくて暖かな日、散歩の途中で新しいカラオケ喫茶を見つけた。家からは15分ほどの距離、興味半分に扉を開けた。
ありゃ、客は1人もいない。
夜はスナックという風情の小さな店。
やけに背の高いお姉さんが立っている。
思わず「店、やってますか」と聞く。
「ええ、どうぞどうぞ」
はて、このママさん知らない顔じゃない、それどころかいつも会ってるような顔だな、と暫く考えた。
「どっかで会ってる?」
と聞いたが
「いいえ、初めてですけど」
という。
思い出しましたね。彼女は私の家の前の通りで時々すれ違う人だ。
背が高くて、やけに目が大きくて少しはれぼったい目をしている。
無表情に世事に一切関心なしといった顔をして歩いている人だ。
水商売の感じで仕事にでかけるような様子だがまだ昼だし不思議だなと思っていつもすれ違っていた。
成る程ここが彼女の仕事場だったかと納得した。
話を聞くと彼女は家のすぐ近所のマンションに住んでいる。
40肩で右肩が痛くてゴルフをやめたといっていたから40代半ばかな。
昼の時間だけこの店を借りてカラオケ喫茶をやってるらしい。
スタイルは抜群、特にお尻の線が最高に綺麗、うっしっし、だ。
私のことはすれ違っても何も覚えていなかった。
ド近眼かと思ったが、新聞はメガネなしで読めるというからほぼ正常。
ということは私は彼女には何の印象も与えていなかったことになる。
もっとも、彼女は一切キョロキョロしてなかった、いつも何か考え事してるような無表情だったな。
店でもそうだ、あんまり笑わん顔してる。
しかし話し上手である。
私の好きなタイプだな。困った困った。