オードリー・ヘプバーンとフレッド・アステアによる唄って踊ってのミュージカルにグラビア的要素を付け加えたような感じの映画です。アステアはこの映画の撮影時には58歳なのに見事な踊りと優雅な仕草で老いは(顔の皺以外は)全く感じさせませんし、28歳のヘプバーンにいきなりキスしちゃいます。最後はテーマパークのお城の庭のようなところでラヴシーンを繰り広げるし。
ヘプバーンもダンスはうまいんですが、バレエを習ってたことも練習を重ねたことも透けて見えてしまって、アステアのような「縫い目のない踊り」にはなりません。それよりはパリの名所を背景にいろんな服を着てポーズを決めるとインスピレーションに満ちたものになります。彼女のストップモーションのような美しさをうまく生かした作りです。
この映画の原題は「Funny Face」というんですが、彼女扮する共感主義というカルトっぽい思想にかぶれた色気もない本屋の店員がカメラマン役のアステアに「ちょっとかわいいじゃないか」と見出されることに由来しているんだと思います。「ローマの休日」や「マイ・フェア・レディ」もそうですが、彼女は「ぼくにしか君の本当の良さはわからないよ」っていうタイプの役がとても似合います。堂々たるセックスシンボルじゃないということで、その辺のニュアンスがわかればなかなかうまいタイトルだなと思います。
ケイ・トンプソン演じるファッション雑誌の編集長がいい味を出していながらストーリー展開にはあまり機能していないことなど、ドラマとしては安直としか言いようがない作品ですが、音楽にはガーシュウィン、衣装にはジヴァンシーが参加していて、憧れのパリに乗り込んだアメリカ人がファッション界を席巻するといった趣きはたっぷりです。
ヘプバーンもダンスはうまいんですが、バレエを習ってたことも練習を重ねたことも透けて見えてしまって、アステアのような「縫い目のない踊り」にはなりません。それよりはパリの名所を背景にいろんな服を着てポーズを決めるとインスピレーションに満ちたものになります。彼女のストップモーションのような美しさをうまく生かした作りです。
この映画の原題は「Funny Face」というんですが、彼女扮する共感主義というカルトっぽい思想にかぶれた色気もない本屋の店員がカメラマン役のアステアに「ちょっとかわいいじゃないか」と見出されることに由来しているんだと思います。「ローマの休日」や「マイ・フェア・レディ」もそうですが、彼女は「ぼくにしか君の本当の良さはわからないよ」っていうタイプの役がとても似合います。堂々たるセックスシンボルじゃないということで、その辺のニュアンスがわかればなかなかうまいタイトルだなと思います。
ケイ・トンプソン演じるファッション雑誌の編集長がいい味を出していながらストーリー展開にはあまり機能していないことなど、ドラマとしては安直としか言いようがない作品ですが、音楽にはガーシュウィン、衣装にはジヴァンシーが参加していて、憧れのパリに乗り込んだアメリカ人がファッション界を席巻するといった趣きはたっぷりです。
主役のふたりの絵になるそれぞれの美しさがあってこそのことなんでしょう。
最後の文で「あれ、パリのアメリカ人ってこのミュージカルの音楽だったの?」と一瞬思いましたがまた違うのねw