届いた新聞を開くと
新聞を読みましょう
一杯の朝の珈琲で夢の花咲く野の小径
湯の温もり
寒い日はホットコーヒーの湯煙の温もりで
去って行った四季を思い浮かべてみる
今は初冬の入り口
無限大の凍えた空
ドアの向こうには
サファニアの花が未だ
夏の面影をそのままにして
庭一杯に編んでいる
サフアニア
凍える朝の健気な侘しさは新たな年に向かって捲られ
私の青春は遣る瀬無く遠ざかって行く
庭の片隅で
私の方に向きを変え
篝火を焚いてくれているのは鬼灯
母が夜な辺をし編んでくれた冬のセーターのひと色だった