午前中、月次の増減理由を洗い出すべく資料とにらめっこして頭を抱えていると
「 お母さんから電話です。 」 と。
父に何かあったのかと思い慌てて電話に出ると
『 あんた、会社に居るのね?日〇に居るんじゃないよね? 』 ・・・ だから電話に出ているんだけど。
今日も5時20分に自転車漕いで、始発の特急で松本に来ておるぞい。
そもそも〇赤には40歳の生活習慣病予防検診以来14年間行っていないぞ。
母の話しでは
「 日〇の医師ですが、息子の〇〇さんが喉に違和感があると言う事で診察したところ、咽頭がんの恐れがあります。お母さんの親族で咽頭がんの方はいらっしゃいましたか? 」
母がいないと答えると
「 では、お父さんの親族では?お父さんをお願いします。 」
『 耳が遠いので電話の受け答えできるかどうか・・・ 』 と言った瞬間ガチャンと切られたと。
それで慌てて会社に電話してきそうだ。
母も僕から喉が弱いなどと言う話は聞いたことが無かったので一瞬疑ったらしい。
41年間もトランペット吹いてきたおかげで、強固な喉 になっているし。
ただ、名前をズバリ言ってきたので信じてしまったのだそうだ。
僕の名前は漢字どおりに読めなくて、一捻りしないと読めない。
名簿を見ただけでは絶対に読めないはず。
高校の同級生ですら
『 高校で一緒だった✖✖ですが、寺島君いますか? 』
「 二人います。 」・・・兄と僕は同じ高校
『 あっ、吹奏楽班の寺島君をお願いします。 』
「 二人います。 」・・・兄と僕は同じ吹奏楽班
『 あっ、てらちゃんをお願いします。 』
「 二人います。 」・・・兄と僕は同じあだ名
『 あっ、さだ〇君をお願いします。 』
「 さだ〇〇に代わります。 」・・・同級生ですら正確に読めないのだ。
吹奏楽班でもクラスでも、てらちゃんてらちゃんと呼ばれていたから仕方ないけど。
僕の無事を確認したら電話の向こうで泣き出しちゃったよ、母さん。
人の母親を泣かせやがって、本当に頭にくる。
ネットで検索したら昨年から医師を名乗る詐欺電話がかなりあるらしい。
医師が喉の不調を強調しておいて、その後ガラガラ声の息子が財布と携帯失くしたと電話してくるんだって。
もっとも僕だって、息子が・・・娘が・・・とかかってきたら普通じゃいられないもんな、きっと。
嫌な時代になったもんです。