えーーーーー!!?
チューリップがワタシより大きくなってるー!
大きくなーれ!って毎日いいすぎたかしら?
※ 鉛筆
少しひやい湿る草の足もとにタヌキが絡み包んでくれる十五夜。
おだんご、くり、おいも、えだまめ、お腹いっぱいになっちゃった。
今日はどんな夢をみようかしら、ね?お月さま。
白い綿毛のようなその子は、ひまわり畑にやってくる。
ボクらの足元ほどしかない、その子はボクらを見あげると瞳孔が縦に細くなる。
どれがいっかなぁ、とか、あなたはよく笑う?とか尻尾を揺らしながら畑を歩く。
どこから来たの?と仲間たちが尋ねるも、ふふん♡と他の仲間の足元へ隠れる。
今日もその子がやってきて、ひと通り見渡すとボクの前で急にジャンプをした。
小さい綿毛ような体からは想像できないほどのジャンプ力。
危ないよ、と慌てて腰を屈め受け止めようとボクは身構えると
みつけたのっ!あなたがいいわ♡!
白い綿毛のようなその子は、弾けた笑顔でボクの顔面に飛び込みキスをした。
太陽が大好きなボクらは、あついあつい季節を弾けるような顔で過ごす。
※ 鉛筆
春の暖かい日、ウサギがカラから生まれる。
メキっと音がして自力でカラを割りウサギが生まれる。
先の生まれたウサギは甘いミルクを500mlのみほしてゆく。
半分ほど割れたカラのなかのウサギが隣のウサギをみておどろく。
おや?キミ、ずいぶん大きいね!?
……………。
もしかして自力でカラを割れないの?
うん…カラが何だか、かたいんだ…。
キミ、大きいからカラも丈夫にできてるんだよ、きっと。
……………。
ボクもうすぐカラが割れそうだから、手つだおっか!?
若芽が芽吹きにぎやかな空気が漂う。
芽吹く若芽の影になる地面の少しの湿りは芳しい。
小さな虫のモゾモゾした動きを木のうえの鳥はみつめる。
帯締にキラキラ糊でぷっくりさせてみた。
帯はタケノコ
大きな葉は蕗。
細かいのは蕗の薹と草。
髪飾りはタンポポ。