白い綿毛のようなその子は、ひまわり畑にやってくる。
ボクらの足元ほどしかない、その子はボクらを見あげると瞳孔が縦に細くなる。
どれがいっかなぁ、とか、あなたはよく笑う?とか尻尾を揺らしながら畑を歩く。
どこから来たの?と仲間たちが尋ねるも、ふふん♡と他の仲間の足元へ隠れる。
今日もその子がやってきて、ひと通り見渡すとボクの前で急にジャンプをした。
小さい綿毛ような体からは想像できないほどのジャンプ力。
危ないよ、と慌てて腰を屈め受け止めようとボクは身構えると
みつけたのっ!あなたがいいわ♡!
白い綿毛のようなその子は、弾けた笑顔でボクの顔面に飛び込みキスをした。
太陽が大好きなボクらは、あついあつい季節を弾けるような顔で過ごす。
※ 鉛筆