夜汽車

夜更けの妄想が車窓を過ぎる

梯子と階段

2020年10月16日 09時25分40秒 | 日記
造船屋は梯子と階段を使い分ける。底板の無い、下、向う側が見え見えスケスケのものを梯子と言い、一般家庭、ホテルなどにある下がスケスケでなくて不安なく昇降できるものを階段と言う。
明治の始め、イギリスから軍艦を買って居た時代、明治人は Ladder をラッタルと訛った。これが今でも使われているのが海上自衛隊の艦船である。ついでに言うと・・・長州陸軍、薩摩海軍と言って草創期の海軍には薩摩人が多かった。鹿児島方言で大酒飲んでも然程に酔っぱらわない状態を『知れーしちょっど』と言う。この言葉が海軍に持ち込まれて『シレッとしている』になった。

最近、旧制帝大の海洋工学科出の造船屋が船上暴露部にある Deck Ladder を階段と言うのに俺は苛立った。バカモン!それはハシゴと言え!・・・何度注意しても直らなかった。舷側に舫(もやい)索をスムーズに出し入れする為のコロ、専門用語で Fairleader と言うが、それを【糸巻き】と言うに及んで俺は悶絶しかかった。

それを考えている内にふと小学校低学年の頃住んで居た薩摩郡の山村で、階段も梯子もひっくるめて【ハシゴダン】と言っていたのを思い出した。考えるにこの言い方だと、相手が階段であろうが梯子であろうが構わんわけだ。薩摩の田舎者、頭がいいのか無頓着なのか?・・ナヤマシイ。
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