月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

ちょこ・かふぇのはなし

2012年01月19日 22時30分48秒 | ふうわりふわり(坊守日記)

昨日のことですが・・・

仏教婦人会のおたよりをあちらこちらに配ってきました。

歩いて回れる範囲なのですが、行く先々でおしゃべりをするものですから、10件回るのに5時間半かかりました。

中に、私が勝手に≪ちょこ・かふぇ≫と呼んでいるお宅があります。

 

「どうぞ~、あがって~」の声にいつも遠慮なくリビングに上がらせていただいて、おいしいお茶をごちそうになります。

その方は母と同世代なのですが、手芸のこと、お料理のこと、子育てのことなどなど・・・いろいろと教えてくださいます。

いろいろお喋りをしながら、そこでは、なんとなく・・・心許せて、ほ~っとするひとときを過ごすことができるんです。

 

それに、そこには、手づくりのぬくもりのあるものや、センスのいい雑貨がたくさんあります。

手づくりの作品を見せていただくと、「私も何かつくりたいな~」とやる気になったりします。

なんというか、創作意欲を掻き立てられる場所でもあるのです。

 

そんな私の大好きな場所≪ちょこ・かふぇ≫です。

有機栽培のコーヒーに泡立てたミルクをたっぷり入れて・・・

カップも素敵です。テーブルクロスはペルーの織物です。

最近作られたバッグ。喫茶店でコーヒー豆の袋をいただいて作られたそうです。

ブローチは、色々な絹でこしらえた小さな実に椎の実の帽子をかぶせたものです。

エチオピアのクッション。素朴な絵柄の刺繍、色が鮮やかです。

お話が弾んで止まりませ~ん!二杯目のお茶は柚子のお茶でした。

テーブルの下に金魚鉢・・・暖かいお部屋がお気に入りのようです。

藍の蕎麦猪口に赤いお針山。いつでもお針仕事ができるようにテーブルの上に置かれています。

 

親愛なる≪ちょこ・かふぇ≫のオーナー様・・・ごちそうさまでした!

 

(このあと・・・さらに4件回って、最後に我らが仏婦会長M姉さんのお宅でおしゃべりが弾んだのです・・・M姉さんのお宅を出た時には・・・あたりは真っ暗でした・・・)


船長之姿

2012年01月19日 20時54分52秒 | 仏々相念(住職日記)

なおりません・・・

 

風邪にも弱い私はトコトン弱ります。

ジャッキー・チェンもビックリの立派な鼻は、かみ過ぎでカサカサになり切れそうな状態。

クシャミをすれば腰に響くし、咳も少々、喉も・・・

思いっきり病人になります。

 

こんなの大した状況でもないのです。

何でも出来る程の状態なのですが理由付けして休みたいのです。

ズルしているのです。

アレせんといけんのに、風邪だし休もう・・・

コレもせんといけんに、咳も出だしたし用心して・・・

「しんどいんだから仕方ないやん」って自分にいい訳しとるイケン奴なのです。

 

イタリヤでの豪華客船の事故・・・

大体は船長のカッコつけからの事故だったとか・・・

なのに、

船長はいち早く脱出していたのです・・・

イメージとして船長は航海中に何があっても船から降りない、そんなイメージを持っていました。

映画等の影響でしょうか・・・

この報道を聞きながら、「あ~、怖かったんだろうな~。逃げなきゃ・・・」って咄嗟に思ったんだろうな~って。

冷静に自分の立場を知っていれば、航海中に島に船を寄せて何てことはできないでしょうし、起こった事故の後しなければいけないことに気付くのでしょう。

でも、乗客を誘導したりといったようなそんな余裕もなければ、そんなのスットンでしまうのかもしれません。

「オレ、逃げなきゃ!」って・・・

誰を差し置いてもオレが先に救命艇に乗るんだって・・・

 

私の姿です・・・

「イケン奴」が見えてしようがありません。

ずる賢く生きる私がそこにありました。

自分が生きるためには、どのようなものであろうと踏みにじってしまう・・・

良いことはすべて自分の手柄で、悪いことは人の所為。

どこまでも自分を正当化し、悪いのは他であると思うのです。

そうやってこの命、保とうとする自分が重なって仕方がありません。

 

情けないかな、ず~っとこの人生。

 

こんな人生引っさげて生きゆく私を、阿弥陀さまは「自らの願船に乗せずにおれない」とおっしゃって下さる。

「もし、お前が地獄に沈むのであるなら私も一緒に沈もう・・・」

恐るべき深き業を抱え生きゆく私を乗せんがためにどれだけのご苦労をおかけすることか・・・

 

勿体ないかな、ず~っとこの人生。