月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

浄土真宗

2012年06月26日 19時16分15秒 | 仏々相念(住職日記)

あなたの御手のなかで・・・

 

いろんな方がおられお話しさせていただくと

「あ~、この方はこの様に歩んでいるんだ・・・」って話しの内容から思うことがしばしば・・・

 

幼き頃の寂しい体験からなんでしょうか・・・

自分を誇示するような言動を押しつけられる感じがします。

「信じれるのは自分だけ・・・」みたいな感じの・・・

 

別に私がどうこう言うことではありません。

その方が自ら歩んで来ての今の想いなんですから・・・

「あ~、そうなんですか・・・」って話すことです。

 

「お前は、仏を信じるのか?」

「勿論、私にはこれしかありませんから・・・」

「そしたら、今、俺がお前を殴ろうとしたら仏は俺の拳を止めることが出来るのか?」

「止めることが出来ないでしょうね・・・」

「そんなことではいけんじゃないか!そんな仏を信じるのか?」

「この阿弥陀という仏さまは、あなたの拳を止めることが出来なくても私と一緒にその痛みの中で泣いてくれるでしょう。だから私は立ち上がることが出来るのです。」

 

宗教とは、除災招福するものである・・・

そんなところでこの浄土真宗もみられておられるのです。

何もかもごちゃ混ぜ。

俺が祈っているんだから・・・

俺が手を合わせているんだから・・・

俺が行動しているんだから・・・

これだけのことしているんだから何か返してくれるのが宗教だろう! 

なんで痛い思いをせんといけんのか・・・

そんな結果なのに仏なんか信じるのか・・・

 

いろんな縁に触れていろんなことが起こってくる。

決して「運命」みたいなモノで決めつけられた人生ではなく、いろんな縁によって・・・なのです。

病気にもなるだろうし、事故にも遭ったりするでしょう、ケンカだってする・・・

己が煩悩引っさげながら歩むんですから、いろいろあります。

どこまでも「それほどの業」を持って生きるコイツを一人にすることが出来ず、

お前が地獄に堕ちたいのであれば、私も一緒に堕ちようと共に歩んで下さるのが仏さまなのでしょう。

 

一緒に泣いて下さる仏さま・・・

出遇えてよかった!

 

どれだけの人を殴った拳か知りませんが、その拳も痛かったでしょうに・・・

「み仏はおわします・・・今、ここに」


無事故日

2012年06月25日 20時05分44秒 | 仏々相念(住職日記)

気を付けて・・・

 

昨日の夜中、食い入るようにテレビの前で手を叩き歓声を上げた。

スペインでのF1GPが放送されました。

今季からはBSでの放送ということで前日には予選の状況から楽しむことができます。

F1ファンにとって楽しく放送を観ています。

 

ミハエル・シューマッハが3位表彰台!

ラスト1、2周での状況は凄かった。

レースを最後まで諦めない!そんな走りでプッシュ、プッシュ!

マーク・ウェーバーを抑えつつ1台1台とオーバーテイクする姿に何時しか身体が前のめりになって応援していました。

上位2台がクラッシュしての3位でしたが本当に嬉しかった!

復帰後結果が出ない状況に、あーだこーだと言われながらもひたむきに走る姿にず~っとエールを送っていました。

 

「みんなに支えられているからだよ!本当に感謝しています!」と、レース後のコメント。

 

43才です!

凄いな~って思いつつ同年代のスーパースターに生きる力をいただけるようです。

ウダウダ・グダグダ生きるコイツを見つめつつ、今出来ることをすることです。

 

これが最後になるか分からない、そんな気持ちでのご門徒とのひと時。

大切にご縁をお勤めさせていただき、コイツが出来る精一杯の法話をさせていただこう!

チラッ、チラッと感じる迫りくる我が死を背にプッシュ、プッシュ!

突き倒されてしまいそうな威力に怯えつつも今日を生かさせていただいたことです。

 

今日は、「無事故の日」なんだそうです。

ニコニコのフロント右ウインカーの調子がいけません。

高速チカチカに「あっ、球切れか・・・」と思いつつも線は通っています。

どうも接触不良のようです・・・

ゴソゴソ触るとちゃんと点くのですが・・・

酷使してしまうニコニコ、いろんなところから悲鳴にも似た音や状態が・・・

それでもやっぱりコイツと一緒に今日をプッシュしてくれます。

 

高速チカチカになると事故らないように車内から手信号しているコイツがいます。

 

何事も気を付けて・・・


諸々住人

2012年06月24日 20時05分44秒 | 仏々相念(住職日記)

ガォ~・・・

 

夕方、テレビを見ていると砂漠の住人が出ていました。

トカゲ・虫・蛇・植物・・・・

熱い熱い砂漠の地で生き抜きます。

 

砂漠の表面は70度。

トカゲは熱い表面を駆けます、「ドリャ~!!!」って感じで・・・

すると、最後には加速がつくのでしょうか2足走行になるのです。

これも、熱い表面から身体を遠ざけるためだとか・・・

でも、いつまでも走れません。

停まると、右前足と左後ろ脚を同時に上げる・・・

地面に着いている足が熱くなると逆をパッと上げるのです。

 

足の長い虫は、とにかく走る!

熱いから高速で走るのです・・・

「どこまで行くんや~」って問いたくなるほどに懸命に駆ける。

 

それぞれがそれぞれにそこで生きているのです。

 

御参りさせていただいたご門徒宅には元気な同級生お婆ちゃんコンビが御参りでした。

「80を越えると身体の機能が衰えるのがありありと知らされます」

そうおっしゃいますが、顔の肌艶もいい色をされておられます。

 

間の休みには、ちょっとした武勇伝を聞かせてくれるのです。

「ツワブキを取りに行こうと相棒を誘ったのですが山は嫌いと断られたので一人で行ったんです。

山と言っても道路からちょっと入ったところ・・・

自転車を押しながらお目当ての場所まで行っておると側でガサガサと音が聞こえるんです。

なんだろうと思いジ~ッと見てみると大きなイノシシ!ま~ビックリしました。

イノシシも私に気付き目と目が合ったのです。イノシシと目が合ったら目をそらすといけないんだそうです。

目をそらした瞬間に飛びかかられるとか・・・弟の話を思い出し、

これは睨みあいじゃ!そう思いギ~っと睨みつけているとイノシシがちょっと目を逸らせたのでここじゃと思い、

ガオ~~~~~~~!!!!!

って大声あげたの。 

するとな~イノシシ、跳び上がったで~!

でも、足を傷めたらしくその場にジッとしてました。

恐ろしくなったので帰っていたのですが、折角ここまでツワブキを取りに来たのにって思うとまた、引き返したのよ!」

もう、大爆笑!

「かいじゅうたちのいるところ」っていう絵本に出てくる主人公マックスのように、両手を大きく上げて「ガオ~」ですから・・・

私も跳び上がりそうでした・・・

マックスがかいじゅうたちを従えるように、イノシシを従えるおばちゃんを想像することです。

 

おばちゃんも一生懸命に生きるのです。

イノシシも又しかり・・・

 

みんなそれぞれにそれぞれのところで生き抜きます。

 

帰り際、「おばちゃん、もう危ないから山行かれんよ!」

「そうですね、怖いからもう行きません!」ってニコニコニコニコ。

流石、マックス!

 

今日も私のところで有難く生かさせていただきました。


朝夕勤行

2012年06月23日 19時57分52秒 | 仏々相念(住職日記)

お経テープを・・・

 

台風4号から続いて5号の低気圧と大きな雨が続きました。

また、明日も雨が酷そうです。

いろいろと心配ですね。

 

名古屋方面から帰省された御門徒と挨拶程度でしたがお話ししたことです。

「送っていただいたお経のテープで毎日一緒にお勤めさせていただいています。」

「あ~、それはそれは、何よりです!」

送ったことも忘れていましたが、忘れてくださらんおはたらきがここにありました。

こんなテープでもご門徒の方々が一緒に喜んでいただいているのだと思うと嬉しいです。

 

ご門徒より「お経のテープがほしい」とよく言われます。

その都度、私が録音してお渡ししているのですが、

だいたい要望がなければ「正信念仏偈」と「仏説阿弥陀経」のお勤めを録音します。

 

こんなモノでも一緒に喜んでいただければ嬉しいことです。

でも、偶にフッと思うのです・・・

御仏壇の横に設置してあるラジカセ。

誰もいないところで虚しくお経だけが流れているのではないか・・・と。

そうなると違う方向になってしまいます。

お経さんは、亡くなった方の為に聞かせるモノではなく、今私たちが聞かせていただくモノなのです。

 

一緒にお勤めさせていただきましょう!

お経本を開いて聞きつつ読みつつお味わい、

一緒におるよとお味わいながらお念仏させていただきましょうね!

 

今日も一日、ありがとうございました。


一歩一歩

2012年06月22日 19時24分18秒 | 仏々相念(住職日記)

「おふくろ、ありがとう!」・・・

 

親心で包まれ育まれるのでしょう。

辛いことも苦しいことも、我が子を抱きしめながら一歩一歩と乗り越えてこられたのでしょう。

 

いつしか我が子も大きくなり何の心配もなく送日させてもらう。

でも、やっぱり一生懸命ガンバる我が子を陰ながら支えてこられたのでしょう。

 

そのおはたらきが我が子の口からこぼれ出る・・・

「おふくろ、ありがとう!」

そう言わしめるおふくろのおはたらき。

 

自らが言いながらそのおはたらきに出会う。

私を支えんが為のおはたらきだったのですね・・・

 

今日も生き抜かせていただきました。