老夫婦の退屈な日常 そしてお遍路の事など

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2013年06月20日 | Weblog

 先月、実家の両親の法事を済ませた。これを機に我が家で眠っていた御先祖様のお位牌をお寺に安置し、永代供養を依頼した。

父は晩年、自分のルーツをたどる為に、戸籍謄本、附票原本写し、各地の寺院過去帳の聴取等、墓地、墓標確認をし、平成2年に 「家系表」 を作成している。おそらく父の人生にとって、結婚して、子供を育て、家を建てる事の次くらいにやり甲斐のある、大きな目標だったのだろう。

寛政年間、1800年頃にさかのぼっている。平凡な家柄なのか、良い階級なのか解らないが、父からさかのぼって五代目の先祖は阿波藩に仕えていたらしい。家系を絶やさない為に明治中期に他家(元士族の家系)から婿養子を迎え、私の祖父が生まれ、父が生まれ、そして私たち兄妹が生まれた。 

江戸時代後期、明治、大正、昭和、平成と、時代の流れの中でいろんな出来事、ドラマがあっただろう。父が元気な時は気付かなかったが、今になって聞きたいことが沢山ある。

若い時は子供思いで優しい父だった。子育てが終わり、母と日本中の旅行を楽しんで、病に倒れた時はワガママ言いたい放題で母を困らせていた。典型的な日本のオヤジか〈苦笑〉
生真面目な性格で、私達の祖父が死んだ時には古ぼけていた仏壇を大きな仏壇に替え、墓地を改装し、夫婦の戒名まで作って自分の葬儀の段取りまで決めていた。自分が先祖を大切にしたように、自分がこの世を去っても代々子孫達が守ってくれると信じていただろうに・・・。

これで良かったのか。もう仏壇も処分し、先祖と共にお寺に眠った父は無念に思っているだろうか。
父ちゃん母ちゃん、ごめんよ!決して見捨てる訳じゃないんよ。仕方なかった。

 

                   魂を抜き空っぽになったお仏壇。合掌