広島にいく
お彼岸とは向こう側(煩悩のない仏さまの世界)という意味を持っているそうですね。お彼岸がどういう意味なのか知らないで、お彼岸お彼岸と言っておりました。チコちゃんに叱られますね。
俗に言う「あの世」失礼しました。「極楽浄土」ですね。でもいろんな言い方ありますね。「向こう」「あっち」「冥途」等々。当地では年配の方などは「広島にいった」と言います。
小学校の時に、なぜ広島なのか理由を聞いたことがありましたが、残念ながら忘れてしまいました。
さて我が家の母が広島にいってしまってから、今年で十七年になります。しかしかなり長い間、母に電話がかかってきていました。ちょっと怪しげな電話です。たぶん特殊詐欺関係の方ではないでしょうか。
「○○さんいらっしゃいますか」
「おりませんが」
「どこに行かれたのでしょうか」
「広島に行きました」
「戻っては来られないのですか」
「3月と8月と9月には戻ってきますが」
「そうですか」
そんな感じで何度かやり過ごしたことがあります。たぶん母の名前と電話番号が売られているのでしょう。いろんな人からかかってきます。亡くなってもう何年も経つのに……。
ある時また電話がかかってきました。腹立しくなった私は「もう、亡くなりましたよ」と言ってやりました。
「なんだとそんなことは聞いていないぞ!」
すると相手は怒りだしました。その声のなんと怖いことか。電話の向こうなのに、目の前にいるような気がして、震え上がりました。
それからはもう何があろうと「留守にしております」で通しています。この頃やっとそんな電話もかからなくなりました。
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