草むしりしながら

読書・料理・野菜つくりなど日々の想いをしたためます

杉鉄砲

2024-02-29 10:59:17 | 草むしりの幼年時代

杉鉄砲

 先日は小柄な人なら吹き飛ばされてしまいそうな強風でしたね。私は吹き飛ばされる心配は無いのですが、外に出るのがためらわれてしまいました。

 昨日は風も止み天気も良くなりましたが、今度は花粉が飛んでいるようですね。夫がやたらと咳をするようになりました。やっと喘息が収まったばかりなのに、今度は花粉の咳だといいます。どの咳が喘息でどの咳が花粉症なのか、本人にしか分かりません。

 近年では花粉症なんて厄介なものが、春の風物詩になってしまいましたね。昨日みたテレビでは花粉症の特集をが組まれ、杉の雄花が大写しされていました。これが花粉を飛ばすのかと思うと、顔をしかめてしまいました。

 でも子どもの頃はこの雄花を使って、杉鉄砲で遊んでいました。細い竹筒の片方に杉の雄花を詰め、もう一方の穴にも雄花を積めて細い棒で突くと、空気圧で最初の雄花がポンと音を立てて飛び出すのです。

 同様の原理で濡らした新聞紙を丸めて玉にする、紙鉄砲もありました。こちらの方パンという大きな音で、あまり好きではありませんでした。また新聞紙は弁当箱を包むものというイメージがあったので、子どもの遊びに使たりはしませんでした。

 さて当時の新聞紙事情は別として、やはり子供の遊びにはポンというくらい可愛い音の方が似合ってますね。見た目も小さく玉も無数にあります。杉の雄花を握り締めて、杉鉄砲をポンポン鳴らして遊んだ日々を思い出します。

 できれば孫と一緒に遊びたいと思うのですが、そんなことをしたら息子や娘に怒られてしまいますね。近頃では幼児の花粉症も増えているとか。杉鉄砲は封印した方がよさそうですね。


あれから一年

2024-02-25 12:07:19 | 日記

あれから一年

 昨日goo blogから一年前の記事通知メールが届きました。はて去年の今日は、どんな記事を書いたのでしょうか?全く覚えていませんでした。

 早速開いてみたところ、今まで書いていた「あらすじ」を全削除したと書いていました。早いものですね、あれから一年経ったのですね。

 名作本のあらすじを書くのをやめた直後は、何を書いていいのやら困ってしまいました。その上PUだのUUだのが、ガタガタに減ってしまいました。でもやはりやめて正解でした。あれは仲間うちで楽しむにはいいのでしょうが、ブログに載せるものではなかったですね。

 UUだのPUだのですか?もともとそこまで多くはなかったのですが、当時と比べれば3分の1くらいに落ち込みました。まあ当然といえば当然ですがね。それでもまだ当ブログを訪問して下さる皆様のために、これからも書いて行こうと思います。

 もちろん自分の言葉で自分の文章であります。


猫の日によせて

2024-02-23 15:00:51 | 猫自慢

 猫の日によせて

 昨日は2月22日ニャンニャンで猫の日でしたね。ひさしぶりに「岩合光昭の世界ネコ歩き」を見ました。でもこの番組、猫の日じゃなくても放送していますね。

 この頃はYouTubeの保護猫の動画ばかり見ていて、すっかりご無沙汰しておりました。岩合さんが撮るニャンたちは、風景の中に溶け込んでいますね。癒されました。

 番組の中の「猫識」のコーナーは「ネコを愛した作家~向田邦子~」でした。向田さんはマミオとい美しいネコに惚れていたそうです。ねこを愛する気持ちを「惚れる」で表現するなんて、さすがですね。

 私は言葉を知らないので、愛猫に対する自分の気持ちをうまく言葉にできません。甘えてくると可愛いし、私がしょんぼりしているといつの間にか傍にいます。なんて優しいでしょう。

 若い頃は凄腕のネズミハンターで、それが自慢でした。頼もしいでしょう。でも読んでいる新聞の上やパソコンの上にすぐに座るので、困ってしまいます。それから仏壇のお水を飲むので呆れてしまいますね。

 可愛くて優しい、自慢で頼もしい。困って、呆れて。まだまだあります。賢くて強くて、我がまま気まぐれ。そして私を好きでいてくれます。

 ハナコという名の猫を愛する言葉はその時によって、くるくると変わります。まるでネコの目のようですね。


昨日と今日

2024-02-21 11:48:42 | 日記

 昨日と今日

 図書館に行くときはいつも決まった道を通ります。運がよければ、長毛の地域猫に会えるからです。

 四年くらい前に一度会ったきりの猫に、つい最近再会することができました。果たして今度会うのは何年後か。なんて思っていたのですが、この頃よく会います。決まった時間に着決まった場所に出てくるようですね。

 会うって言ってもただ見るだけで、フードなどの差し入れはしませんし、話しかけたりもしません。ただじっと見つるだけの奴なんて、向こうはどう思っているのでしょうか。 

 しばらくすると猫はフサフサの尻尾をピンと立てて、どこかに行ってしまいました。

 今年は暖冬だったので、外で暮らす地域猫たちも過ごしやすかったのではないでしょうか?玄関先に段ボールで作った猫ハウスのある家があります。あの猫はそこで冬を越したのでしょうか?

「また会おうね!」と後ろ姿に声をかけて、また歩き始めました。

 昨日はいつもより人がたくさん歩いていました。季節外れの暖かさで、上着を脱いだからでしょうか。中には半袖の若者もいました。みんな楽しそうで少しだけ華やいで見えました。  

 私もつられてウキウキ気分で歩いて行くと、行列のできる天ぷら屋さんある通りに出ました。でも天ぷら屋さんは今日もお休みで、休業の張り紙が張られたままでした。寂しい……。早く再開できるといいですね。

 しょんぼりしながら歩いていると、チューリップの花束を持った女の人が歩いていました。両手で大事そうに花束を抱えて、時折顔をくっつけてニッコリしています。いいですね。春には花束が良く似合いますね。またウキウキしながら歩きました。

 さて昨日の暖かさとはうって変わって、今日はまた真冬に逆戻りしましたね。これが当たり前の気温なのですが、体がついて行きません。なんだか体がフワフワして頭もボーっとしています。今日は家で暖かくしていようと思います。

 

 

 


寺地はるな「夜が暗いとは限らない」

2024-02-20 12:16:54 | 読書記録

寺地はるな「夜が暗いとはかぎらない」

 閉店が決まった「あかつきマーケット」のマスコット・キャラクター「あかつきんちゃん」が突然失踪した。この「あかつきん」失踪の謎を背景に、13の物語が展開する。

 第一話に登場するのはあかつきマーケットで働く芦田さん。この芦田さんとごみ捨て場で挨拶をした白川さんが次の物語の主人公になる。

 物語の主人公という名のバトンが、物語の中に少しだけ登場した人物に渡される。渡された人が次の物語主人公になる。主人公たちは葛藤を抱えながら、今日も頑張っている。優しくて不思議な物語。

 興味をひかれたの、表紙の絵だった。ネズミとも猫とも犬ともつかない人形みたいな生き物が、赤い頭巾をかぶり赤いブーツをはいてベンチに腰かけている。ちょっと見は可愛いけど、よく見たら不気味で引いちゃいそうだ。いったいどんな話なのだろうか。

 表紙の絵がもっと可愛かったら手には取らなかっただろうと思う。

 寺地はるなの作品は今回初めて読んだ。申し訳ないが作者の代表作どころか名前さえ知らなかった。しかし図書館のずらりと並んだ本の中から、よくまあこんな素敵な本を一発で探し当てたものだと感心した。

  さて、第五話の「赤い魚逃げた」では父親の葬儀に赤い振袖を着るという娘が登場した。 娘は成人式のために用意した振袖も、父の反対で着ることができなかったのだ。父娘の確執が弟の目線で書かれている。

 結局振袖は着たのかどうかは読んでみてのお楽しみである。

 ただ父親の葬式に赤い振袖というのが引っかかる。私は子供の時に実際に父親の葬式の時に、赤い振袖を着ていた娘を見たがあるのだ。

 振袖だったか訪問着だったかは定かにではないが、その人は確かに赤い着物を着て父親の棺桶の前に座っていた。

 昔はみんなそうだったのだろうか。その家だけそうだったのだろうか。家で葬式をせずに、墓地にある小さな広場に筵をひいて、葬式をしたような気がする。その時にその家のお姉さんが赤い着物を着て、棺桶の前に座っていたのだ。

 子ども心にも赤い着物は異様に見えたのだが、母はそれをおかしいとは言わかった。

「自分の一番いい着物で親を送るのだから、おかしくもなんともない」

 そのようなことを言った気がする。その家だけだだったのだろうか。娘が葬式に晴れ着を着たのは。  

 思い出してみると祖父の葬式の時には、叔母は晴れ着を着ていなかった。その時は叔母も晴れ着を着るのだろかと、内心冷や冷やしていた覚えがある。

 だから祖父の葬式よりも前の出来事だったのだろう。そんな幼い頃のことをよく思いだしたものだ。これもこの本を読んだおかげだろう。

 葬式に晴れ着を着たのを見たのは、その時だけだった。もしかしたら私がもの心つく前には、そんな風習があったかもしれない……?などと思ったりもした。

 何はともあれ、またひとつ幼年期の思い出ができた。