こっちの方がもっと重要な問題かも
夜中に足の甲に違和感を覚えて目が覚めました。違和感というより正直痛い。何かが足の甲の上を這っているような……。
うん、この違和感には覚えがある……。ムカデだ!と思って飛び起きました。しかし田舎の古民家である生家と違い、ここは東京のマンションの七階です。ムカデなどいるわけがない。もし仮にいた場合は、管理会社に文句をいわなければ……。などと寝ぼけた頭で考えながら足を見ると、いましたカブトムシが!
先日逃げたカブトムシがまた逃げました。ちゃんと蓋は閉めたはずなのにと思いながら、飼育箱に戻しに行ってみると、やっぱり蓋が外れていました。あれほど肝に銘じて蓋をしたのに、それをこじ開けるなんて。
「お主も、なかなかやるものじゃ」
などとは思いませんでしたが、閉めたはずの蓋が外れていました。中からこじ開けたのでしょうか。それも蓋と飼育箱本体がきちんとかみ合っていなかったのでしょうか。今となっては謎ですが、でも昨日はちゃんと蓋と飼育箱がかみ合っているかも確認したはずです。たぶん?
ただ夜中のカブトムシたちは昼間とは比べものにならないくらい活発で、指でツンツンすると向かってきました。さすが昆虫の王者。これなら飼育箱の蓋くらい簡単にこじ開けられそうです。
私の閉め方が甘かったのかカブトムシがこじ開けたのか、謎は解決しないままです。いずれにせよ、今度からは一度ではなく二度三度と確認しなければと肝に銘じました。
さて翌朝、寝ぼけ眼でカブトムシに餌やりに行きました。さすがに昨日の冒険が過ぎたのか、クヌギの腐葉土(くぬぎマット)の中でおとなしくしていました。お腹もすかないのか、専用のゼリーも食べてはいませんでした。
疲れたのでしょうか?それにしても私の足に来るとは……。もしかして私の足は腐ったくぬぎの木の匂がするのかしら?蓋を閉めたか閉め忘れたかよりも、こっちの方がもっと重大な問題のような気がします。
夜間のカブトムシ、すごいですよね。
しっかり閉めた蓋も、あっさり開けて脱走。
さすがの強さです!
飛ぶと羽音が大きく、すごい存在感でした!