0139_西の宇宙(012)裕也の冒険
ーー4人の帝王ーー
イジーの話は終わった。
「祈りの王よ」
声が聞こえた。
裕也は、自分がそう言われたのを気にすることなく
声に注目した。
脳裏に人の顔が浮かぶ。
静かに目を閉じた。
(菱形の輪郭に、黒い大きな目があり、
鼻口は小さい。
俗に言う宇宙人だな)
「私は、イオーです。帝国の総領主。第一王です」
また、顔が浮かぶ。
(鼻が少しへちゃげている。)
「私は、イブーです。うふふ。これ。今のは、私の娘です」
娘の顔も浮かぶ。
(娘の顔も鼻がへちゃげている。
一族の遺伝だろか。
愛居のある子だ)裕也は、そう思った。
また、顔が浮かぶ。
(今度は、口がラッパの様に尖っている)
「私は、イラーです。お見知り置きを」
また、顔が浮かぶ。
(今度は、口も鼻も普通だが、少し牙が生えている。)
「私は、イアク。殺生も自然の摂理と心得る。
お見知り置きを」
そして、顔は消えた。
つづく 次回(王と民衆1)
ーー4人の帝王ーー
イジーの話は終わった。
「祈りの王よ」
声が聞こえた。
裕也は、自分がそう言われたのを気にすることなく
声に注目した。
脳裏に人の顔が浮かぶ。
静かに目を閉じた。
(菱形の輪郭に、黒い大きな目があり、
鼻口は小さい。
俗に言う宇宙人だな)
「私は、イオーです。帝国の総領主。第一王です」
また、顔が浮かぶ。
(鼻が少しへちゃげている。)
「私は、イブーです。うふふ。これ。今のは、私の娘です」
娘の顔も浮かぶ。
(娘の顔も鼻がへちゃげている。
一族の遺伝だろか。
愛居のある子だ)裕也は、そう思った。
また、顔が浮かぶ。
(今度は、口がラッパの様に尖っている)
「私は、イラーです。お見知り置きを」
また、顔が浮かぶ。
(今度は、口も鼻も普通だが、少し牙が生えている。)
「私は、イアク。殺生も自然の摂理と心得る。
お見知り置きを」
そして、顔は消えた。
つづく 次回(王と民衆1)