時代のウェブログ

イマを見つめて
提言します

土浦市通り魔殺人で8名死傷

2008年03月24日 14時44分00秒 | 社会・経済
20年ぐらい前のSFマンガには、小型のプラネタリウムみたいな装置の中に入ると、中で立体映像が投影されて現実世界のように体感できる夢の機械が描かれた。まだそこまで科学は進化していないが、wiiなどを見ていると、あと10年~20年もすれば現実になるのではないかという気がする。
すでにテレビゲームはコントローラのボタンをピコピコ押して楽しむレベルを越えて、実際にスイングしてボールを打ったり、ジャンプして障害物を飛び越えるような遊び方になっている。
そこで23日、茨城県土浦市で通行人ら8人が襲われたJR常磐線荒川沖駅通り魔無差別殺人事件。こういう事件が起きる度に「現実と仮想空間の区別がつかない」とゲーム元凶論が指摘されて何度か反論してきたが、今回ばかりはまさにその通り――いや、それを越えた事件ではないか?と感じる。
警察に「早く捕まえてごらん」と挑戦するような電話を掛けるあたりは現実世界でゲームをしているように思える。ヴァーチャル空間では飽き足らずに現実社会で殺戮ゲームをしてしまった――そんな印象だ。その結果、死刑になるとか、そんな事は本人には全く意味がないのだろう。
指名手配中に起きたことで警察批判が殺到している。8人という配備人数が妥当だったか、少なかったかは今後の検証が必要だろう。しかし「私服警官ではなく制服警官ならば抑止できた」という批判は疑問だ。前述のように容疑者は自分の今後など考えない刹那的な犯行であったと考える。制服警官が警戒していたら抑止できたか? ますますゲーム的なおもしろさを感じてしまったのではないか?という気さえする(なにしろ自分の居場所を知らせるように挑戦的な電話をかける犯人だ)。
どちらにせよゲームユーザーのほぼ100パーセントは現実社会で殺戮を楽しもうなどとアホな考えは起こさない人間だ。こういう稀有な異常者によって、また世間の風が冷たくなるのは困ったものである。


【補記】
『警察の常識VS犯人の非常識』
今回の惨劇は警察の常識を超えた犯人の非常識が引き起こした結果とみる。
普通、殺人事件の指名手配犯が第一に考えるのは「自分が捕まらないこと」だろう。だから警察は「犯人逮捕」を第一に考えた布陣を敷いた。しかし、この犯人は「自分が捕まらないこと」より「次の犠牲者を殺すこと」を優先した。
警察官8人の配置を見ると、ホームや改札口付近でなく駅出入口周辺を固めてある。これは逃がさない事と、万が一捕り物になった際に、人ごみで混雑するホームや改札口では巻き込まれる被害者が出ることを予想してのことだろう。
だが結果は逆で、犯人は人ごみで混雑する場所で犯行に及んだ。
この結果は警察にとっては気の毒とも思えるが、「早く捕まえてごらん」という挑発的電話などから「この犯人は異常だ」と気付く捜査員がいたら違っていたかもしれない。例えば『相棒』の杉下右京のような……(←お前もバーチャル病か)。
なんとなく神戸の酒鬼薔薇事件京都のてるくはのる事件を連想する。病んだ犯人には常識に基づく捜査が通用しないということか。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 矢沢モノマネ「職業いじめだ」 | トップ | 高橋尚子三連闘 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

社会・経済」カテゴリの最新記事