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松岡農相自殺で何故かロッキード事件を思い出す

2007年05月30日 03時37分00秒 | 政治
ロッキード事件について面白い読み物がある。あえて「読み物」と書くのは、残念ながら筆者にはそれが事実に基づいた物かどうか確認する力が無いからである。それによるとロッキード事件は田中角栄失脚を狙った米国の権力によってリークされた事件とされる。当時の時代背景を振り返ると、日本は未曾有のオイル・ショックを経験していた。このまま中東の石油のみに依存するのは危険と考えた田中は、中国に接近する。中国から石油の供給ルートを確保することで石油の安定供給を実現しようとした。これを快く思わなかったのが米国のオル・メジャー。そんなことになれば自分たちの支配力・影響力が低下する。そこでロッキード事件をリークして田中角栄を失脚させたというストーリーだ。日本の検察の力では強大な権力を持つ闇将軍を逮捕することなどできない。闇将軍を上回る権力が働いたからこそ逮捕に至ったということなのでしょう。

何故こんな話を今するかというと、松岡利勝農水相の自殺についても、こんな話が出てきそうだな……という感じがするからである。パーティー券、ナントカ還元水、緑資源機構の献金など、とかくダーティーな話題に事絶えなかった松岡農水相であるが、肝心の農業政策については高評価を与える関係者も少なくない。安倍総理が「有能な農水相でした」というのは単に死者への餞だけではない。高付加価値農産物の輸出などに見られる、いわゆる「攻めの農政」は、まさしく「農政改革」と評価する向きもある。当然、これを快く思わない勢力もある。たとえば米国の穀物メジャー。食料戦略の陰の支配者とされ、穀物は核・石油に次ぐ第三の武器とも言われる。こうした松岡農政を快く思わない権力によって次々とスキャンダルがリークされ、松岡農水相は自殺に追い込まれた――そういう「読み物」を作ることは可能であろう。

最初に述べたように、そういう話を事実かどうか確かめる力を筆者は持っていない。ただひとつだけ言えることは、ロッキード事件が完全な捏造で、清廉潔白な田中角栄が無実の罪で刑事被告人にされたとは考えられない。事件そのものは事実であると信じる。ただし、その事実が明らかになるためには日本国内の検察の力ではなく、外国の強大な力によるものだとしたら、言い換えれば日本国内の検察の力だけではこうした事件を暴けないのだとしたら、それは外圧どうのこうのと言う以上の大問題ではないかと感じる。

●関連本
角栄失脚 歪められた真実
国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて
※本は否定するために読む物ではありませんが、肯定するために読む物でもありません。読んだ後でそれぞれが考えるためのツールです。


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