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もうひとつの"めい王星"問題

2006年08月26日 08時45分45秒 | 学術・教育
下のエントリーで書いたように、冥王星が惑星から除外された。一番、影響を受けるのが、ちょうど今が来年の締め切り時期に当たる教科書らしい。テレビでは、こぞって教科書を取り上げて報じていた。
その教科書を見ると、全部が「天王星・海王星・めい王星」と書いてある。
「めい王星」――この書き方が、筆者は大嫌いだ。
新聞でも良く見かける。「情報漏えい」、「名誉き損」など。「情報漏洩」、「名誉毀損」と書くべきだろう。

こんな事を書くと、現役の学生からは「おっさん、余計な事を言うな」と迫られそうだ。もしも教科書に「冥王星」と記載されてしまえば、テストでは「冥王星」と書かなければ正解にされない。「めい王星」では不正解か、三角(減点)にされる。

現在の漢字教育は、「読み・書き同時」が基本となっている。読める漢字は書けなければならない。だから書けない漢字はひらがなにする。
「憂鬱」なんて漢字は書ける必要ないと思う。「なんだか、ゆううつだなあ」でいい。「檸檬」も書ける必要はない。「レモン買ってきて」でいい。日常生活で「憂鬱」や「檸檬」なんて漢字は書ける必要ないと筆者は考える。
しかし、佐藤春夫著『田園のゆううつ』はおかしいだろ?
梶井基次郎著『レモン』じゃ、トレンディ小説に間違われる。

「憂鬱」や「檸檬」という漢字を書ける必要はない。しかし読めるべきだと思う。「冥王星」も読めて当然の漢字だと思う。でも試験の答案では、別に「めい王星」で構わないと思う。

漢字なんて五百も書ければ御の字だと思う。でも千以上は読めたほうが良い。「読み・書き数一致」という漢字教育は改めるべきだと筆者は思う。新聞も「情報漏洩」、「名誉毀損」と書くべきだ。もちろん普通の人は、正しく読めれば書けなくて良い。「情報ろうえい」、「めいよきそん」で構わないと思う。



おまけ。誰でも書けるけど、なかなか読めない漢字もある。
【問題】なんて読む?
1.具に
2.希う
3.与し
4.蔑ろ
5.厳か


【答え】
1.つぶさ(に)――つぶさにイメージ(体)が湧くから「具体的」です。
2.こいねが(う)――こいねがって、のぞむのが「希望」。「恋願う」はロマンチックだけど×。
3.くみ(し)――「与しやすい」とか言いますね。動詞の「与する」は味方する。
4.ないがし(ろ)――まるでいないように扱うから「蔑ろ」。
5.おごそ(か)――ただし福岡県では「きびしか」で正解になるとか(大嘘)。


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2 コメント

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コメントありがとうございます。 (ブログ主)
2006-08-27 13:03:43
その「常用漢字」というのが「読めて書ける漢字」なんですよね。本文中でも書きましたが「書けなくても読める漢字」というのを認めると、もっと柔軟に対応できると思うのですが……。
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常用漢字 (おかにゃん)
2006-08-27 10:18:20
おはようございます。

新聞や教科書では「常用漢字以外は使わない」という方針があるため,このようなおかしな表現になる見たいですね。

私としては,もし読み手に配慮するのであれば,漢字で書いてルビをふればよいと思いますが,いろいろ面倒みたいですね。

ちなみに,漢字問題,5問注3問しかできませんでした。まだまだ未熟です(^_^;)
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