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離婚時代の新親子関係

2008年07月29日 09時00分00秒 | 社会・経済
孫突き飛ばし死なす 容疑の祖母、虐待認める

女性介護士、4歳の孫死なす 腹立て突き飛ばす…日常的に虐待か

「嶺ちゃんは、折笠容疑者の次男夫婦の子ども。夫婦が離婚し、四月から折笠容疑者が引き取って養子縁組し、夫(58)と三人で暮らしていた」という部分からも、複雑そうな家庭環境が垣間見えるが、今朝のワイドショーによれば更にもっと複雑で、折笠容疑者も離婚経験者であり、嶺ちゃんの父親の父親は現在養父となっている男性(記事の「夫58」)ではなく前夫だとか。

つまり折笠容疑者が嶺ちゃんの父親となる男性を産んだあとに離婚して再婚、そして嶺ちゃんの父親も嶺ちゃんが生まれたあとに離婚して、最終的に嶺ちゃんは祖母である折笠麗子容疑者の養子となった。

離婚の是非は、簡単には論じられないだろう。
ただし「子供のために離婚を思い止まろう」という考えは確実に減ってきていると感じる。
自分の人生が最優先。この生き方の是非を論じるのも、やはり簡単ではない。

では離婚に巻き込まれる子供は、どうすれば良いか?
もう子供が自分で自分自身を防御するしかない。
即ち親を恋しく思わないこと。
「お父さん大好き。お母さんも大好き。どっちも大好きだから、みんなで仲良く一緒に暮らそう」と必死に懇願しても「そんな我儘を言うんじゃありません」と言われる。
どうすれば良いか?
それは親を恋しく思わないことしかない。親を恋しく思わなければ離婚のショックに耐えられる。

もちろん全ての離婚夫婦の子が親を恋しく思っていない訳ではない。ところが逆に、離婚していない夫婦の子供の中にも親を恋しく思っていない子供がかなり居るように感じる。

その一例が頻発する親殺しではないか。
「親がうざいから殺した」
親を恋しく思う気持ちが微塵も感じられない言葉だ。
両親は簡単に離婚するものだという社会風潮を敏感に感じ取り、親を恋しく思わない感情が予防接種のように予め植え付けられた――といえばいいすぎか?

親を簡単に殺してしまうのは、離婚を躊躇なくしてしまう両親に対する子供の防衛本能が産み落とした「時代の陰」かもしれない。

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