ショップ ダンケ

ドイツ雑貨「ショップ ダンケ」のオフィシャル・ブログ

脱線事故後、1週間

2005-05-02 00:00:00 | カッチイ’s ジャーナル

GWに突入したが、今日で、ちょうどJR脱線事故から1週間だ。連日、関西ではずっと報道されている。運転手やパイロットといった仕事は、安全を預かる仕事だから、勤務中、気を抜けない性質の仕事だ。カッチイには、こういう仕事の適性はないな。ホラふきの営業マンタイプ?だから(笑)

安全に運転をして、定刻に到着するのが、当然だから、仕事の評価は、ミスを犯した際の減点主義でいくのはある程度理解できるにせよ、現在報道で伝えられる限り、JRの懲罰主義は、陰湿なようだ。乗務員手当てのカット」「反省リポートや就業規則の書き写し」「次もし同じようなことをしたら、運転手を辞めるなどの決意書を提出」、さらには「草むしり」まであるという。

これらの責任の追及ばかりの教育が、次なる事故を防ぐのにどれだけ役にたつのだろうか。運転手の若さ、技量不足を問題にする声は大きい。彼を運転手として採用したJRの責任を問う声もあるが、ひとりの人の職業の適性を、見極めるのは、そんなに簡単なことでない。ただ彼は、オーバーランの遅れを取り戻そうと必死だったに違いない。平常心を失ったのだろう。

運転手として、パニックに陥ることほど危険なことはない。オーバーランの距離を短くするための相談が、車掌としたとされるが、そのときの二人のやりとりに、興味を持っている。もっと詳しいことを知りたいと思う。ミスを犯したとき、落ち着きを取り戻し、回復することをバックアップするシステムが機能していたのだろうか?そのことが安全のために、何より大切であると思うから。

列車利用者としては、駆け込み乗車は、もう絶対やめようと思ったね。
乗り遅れちゃと必死に走って、車掌さんを、ひやひやさせることが、ダイヤを遅らせる一因にもなるのだし、そんなにあせって何ほどのことなのか。

何か、車内で、普段と違うことが起こったら、不安になるが、それに対するアナウンスがきちんとあれば、こちらも安心する。安全確保のための点検のためだと言われれば、文句言わずに待つくらいの、度量は、関西人のイラチにも必要だよね。

昔から、多くの少年があこがれる職業のひとつが、バスであれ汽車であれ飛行機であれ、「運転」する仕事である。人命を預かり、走行中の安全を確保する仕事が、
責任が重いだけに、誇りとできるようなシステムを、JR西日本は、確立することが求められている。


JR福知山線 脱線事故

2005-04-27 00:00:00 | カッチイ’s ジャーナル

は、大惨事になった。

朝、元気に出て行った人が、変わり果てた姿になるなんて!被害にあわれた方のご冥福をお祈りしたいと思います。

スピードの出しすぎが主な原因ながら、運転手のミスや、その他、複合的な原因が、不幸にからみあった結果であるようだ。
「置石」の可能性があったとも伝えられた。しかし「ちちんぷいぷい」という毎日放送系列の情報番組でも言っていたが、かなり早い時点で、JR側から、「置石」の可能性を発表したのは、疑問が残る。あのニュースを聞いた多くの人が原因は、「置石」であるかのように受け取っただろう。JRの責任ではない原因があったかのように受け取ることをねらったような情報操作と見えなくもない。(考えすぎか?)

どうやら、人災という要因は濃い。運転手は、経験11k月と浅く、訓告を受けた経歴を持つ。前の駅で、オーバーランをしていたが、8mと報告していたのは、実はウソで、実際は、40mであったことが、車掌から、明らかにされた。
JRは、糾弾されるだろう。

1分30秒の遅れを取り戻さなくてはいけないと運転手は、あせったのだろう。スピードが上がったのは、それが大きな要因だろう。日本は、鉄道の利用客の時間に対する要求度は、高すぎる。それが、当たり前と言ってしまえばとそうなのだろうが、他の先進国では(ドイツも)しょっちゅう列車は遅れるが、多少の遅れても、安全のためと言われてしまえば、みんな黙る。

日本に帰って驚いたのは、人々が、列車に乗るとき、次の列車の連絡を考えて、どの号車に乗るかまで考えて、行動していることだった。「せわしないことこのうえない。」とため息をついたが、日本の通勤列車は、独特だからなあ。あのスピード感とあわただしさには、未だに慣れない。

こういうときこそNHKが特番をやるべきなのに、料理番組をやっていたりして、のんきだよね。
「報道ステーション」の古館さんは、現場で「テントが、かかっているのは、どういう意味があるんでしょうか?」だって!この人のトンチンカンぶりは、相変わらず!君はニュースキャスターには、向いてない。プロレス実況中継をしてなさい。

以下は、ドイツのヤフーで、この事故に関する記事を集めたものである。さすがに、ドイツでもこのニュースは大きく報道されたようね。
http://de.search.yahoo.com/search/news?ei=ISO-8859-1&fr=newsbox&p=Japan


NHKの討論番組

2005-04-03 00:00:00 | カッチイ’s ジャーナル

世の中は、ホリエモンこと堀江貴文社長の率いる「ライブドア」と「フジテレビ」の「ニッポン放送」の株取得の争いが、劇場ドラマのように2ヶ月以上繰り広げられているが、新たに「白馬の騎士」を名乗るソフトバンク・インベスメントの北尾吉考CEOが登場して、このドラマは、まだまだ引っ張るようだ。難しい経済用語が飛び交い、カッチイのおつむでは、早々に理解不能になっているのだが、マネーゲームの世界が、現実に働いている人との実感とは、違った機軸のもとに動いていると感じる。

昨日、NHKが約3時間にわたって生放送した大型討論番組「日本の、これから”どう思いますか 格差社会”」に堀江社長が出演した。格差社会を問題なしとする堀江さんが発言するたび、パネリストや参加者から反論集中。学者のセンセイは、「日本の将来の社会構造として格差社会は、よろしくない」と持論を掲げて、堀江さんに反論するが、感情的な反・格差社会の支持者を納得させるには、弱いなと見ていたところ、作家の重松清さんが、「堀江さんは、成功者だから、私たちの気持ちはわからないと言ってしまっては、一歩も進まない」と穏やかな口調で、意見をはさまれて、座が、ちょっとおさまったように見えた。やはりフリーライター出身で、「家族小説」を多く書いてきた作家は、存在感が違うなあと思った。

こういうナマの討論番組でいつも思うのは、進行役の大変さだ。今回NHKの三宅民夫アナウンサーは、なかなか上手く、手堅い司会をされたと思う。真っ向からの対立だけでなく、意見がねじれたり、違う方向へ行ってしまったりすることが多いこういう討論をまとめていくのは容易でない。討論を裁いたり、仕切ったりしてしまう田原聡一郎氏は、司会者としてやりすぎと思うことが多いし(時には横暴だとさえ思う)、ニュース23の筑紫哲也さんは、場の流れに任せてしまう裁量が大きい。
三宅さんは、どんなに議論がヒートアップしていても、ソフトな態度で、参加者が意見が言いやすいような配慮をされていた。調整をするでもなく、仕切るでもない、参加者だけでなく、見ている視聴者が、冷静な判断をできるような流れを見せてくれたのは、さすが熟練なNHKアナウンサーでした。

富める人は、ますます富んで、貧しい人は、ますます貧しくなるといい二極社会は、止めることはできないと思う気持ちは、さらに強くなった。


堤王国崩壊

2005-03-31 00:00:00 | カッチイ’s ジャーナル

リアルタイムからずれてしまった話題だが、西武王国が崩壊して、堤義明氏が逮捕されたことは、専門学校のホテル学科で授業をするカッチイにとって大きな関心事だった。

国内80所を超えるプリンスホテルグループは、客室数では、日本最大であり、そのほとんどが高級ホテルである。ホテルの土地を含め所有、経営、運営するのは、所有直営方式と呼ばれるが、このような高級で大規模なホテルチェーンが、1つの企業グループの手によって、世界にもあまり例がないのだ。

この礎を築いたのが、堤義明氏の父、康次郎氏であった。彼の目指すものは、堤家の繁栄を目指した「堤商法」であり、できるだけ赤字会社に近づけることで、法人税を払わないという特異で、閉鎖的なものであった。彼の時代は、それで押し通せたのかもしれない。しかし、結局、子孫に負担を強い、罪作りなことをしたのが、この偉大すぎる先代だったという気がしてならない。

康次郎氏は、生涯に、5人の女性と「家庭」をもち、5人の息子をもうけた。そのなかから、自分に代わるカリスマの役目を、三男の義明氏に任じたが、この複雑な血縁関係が、兄弟間の諍いの呼んだ。

二男の堤清二氏は、西武百貨店を中心とした西武グループを形成し、辻井喬のペンネームで知られる作家でもある。流通業から、リゾート開発に走り、バブル期に、超豪華ホテル「ホテル西洋銀座」を建設して失敗しているが、今回の義明氏の失脚に及んで、コクド株の所有権を求めて訴訟を起こしている。

今の時代、経営者が何でも決めるというワンマン経営は、許されない。今、盛んに言われる企業価値というのは、売上額や資産だけで決まるものではない。企業の社会的責任が厳しく問われるのである。社会貢献をして、利益を社会に還元していくことが求められる。情報を開示し、環境保護に配慮し、地域社会とのコミニュケーションをはかることも必要なのだ。

株を守れという「家憲」を残した康次郎氏には、今の時代の要請する企業価値の基準など「想定のまったく範囲外」であったことだろう。父の呪縛を逃れられず裸の王様になった義明氏もある意味、犠牲者といえるかもしれない。しかし、部下を2人も自殺に追い込むまで、手をこまねいていた罪は、やはり深い。

ホンダやソニーが世界的な企業になりえたのは、創業者が、次世代の社長には、外部からのヒトを据えたことだと思う。


西梅田

2004-11-28 00:00:00 | カッチイ’s ジャーナル

阪神電気鉄道の大規模商業ビル「ハービスENT」が完成し、20年におよんだ西梅田の再開発が終わった。隣接する「ヒルトンプラザ ウエスト」は10月にオープンしており、どちらも劣らず高級路線を狙っている。

西梅田といえば、戦後の復興という言葉が、80年代になっても残るような場所だった。それが、やっぱり高級感あふれる一角に変わったターニングポイントは、97年の「リッツカールトン大阪」のオープンが大きかったのじゃないかしらね。大阪のカジュアル感を突きぬけようとする香りがぷんぷんと(笑)下々のものには、近づけませんという雰囲気を目指している。

カッチイの学生が、長いアルバイトの末、リッツの社員になった人もいるのは嬉しい。またカッチイ自身も「ハービス大阪」でドイツ語講座を開講させてもらっているのは、ありがたいことでございます。

このあいだ「ドイツ・クリスマスフェア」の打ち合わせのあと、開店まもない「ハービスENT」を見てきた。ブランドショップは、素通りし「ショップ・ダンケ」のための定点観測にぴったりなお店が、3Fの「アンジェ ラヴィサント」だった。京都の河原町が本店らしいが、北欧をはじめとしたヨーロッパのインポートものや、日本の美しい雑貨・書籍を並べたセレクトは、カッチイの好みとすごく合う!
http://www.angers.jp/index.html

北欧のガラス食器メーカー「ittla」テキスタイルの「 Marimekko」は、添乗時代から目をつけてたところだったんで、そういうセレクトに、にんまりする。東ドイツ出身の Hedwig Bollhagen のテーブルウェアが置いてあったのも驚いた。彼女のものを置いているのは、日本では少ないのではないかしら。バウハウスの伝統を受けた、ストライプの絵付けは、独特。(ドイツのサイトだけど、彼女の作品に興味のある方は、どうぞ http://www.hedwig-bollhagen.de/

梅田の街には、阪急、阪神、大丸といったデパートが立ち並び、地下には、阪急三番街、堂島地下、ディアモールなど地下街がある。残念ながら、緑は少なく街の景観としては、ぺけだよね。梅田から、中之島、御堂筋へとはつながらないし、高層ビルばかりとなったこのあたりは、夜間・休日には活気がない。商業ビル内だけが華やかでも、通りを歩いてこその空間に、都会的なセンスがなければ、街の魅力はない。大阪を愛するあまりの意見でした。