ショップ ダンケ

ドイツ雑貨「ショップ ダンケ」のオフィシャル・ブログ

忘年会 1

2005-12-28 00:00:00 | 徒然草
昨日は、私のところへドイツ語のレッスンに来られているYさんが、今年最後ということで、来られた。レッスンじゃなく、おすしとビールを持ってきてくださって、忘年会になっちゃった(笑)

自宅にきてもらうという形だから、続いたこともあると思うのだが、「もう10年が過ぎましたね」と言われて、「へえ、そんなに。」と我ながらに驚いた。

Yさんは、私の父よりも年上の、79歳の紳士なのである。Yさんが、週に一度来られるのは、私の生活のなかに、もう組み込まれている。こちらが、たびたび体調不良や、勝手な都合で、お休みをお願いすることもあるが、彼のほうからは、ほとんどない。いつもお元気。悠々自適に、引退後、趣味のドイツ語を、続けていらっしゃるわけである。

「今年をふりかえって、どんな年でしたか?」と聞いて「いやあ、いろいろ迷いの年でした」と言われて、びっくり。いつも穏やかで、奥さんとも仲良し、お孫さんに囲まれて、家庭菜園をし、ゲートボールにも参加し、老後の生活をゆったりと楽しんでいらっしゃるようにお見受けする。うちのドイツのダーリンも、常々、あんな風に年老いていければいいなと言っている。

「ドイツにもまた行ってみたい、競馬にも勝ちたい(笑)ドイツ語検定2級も通りたい」など、煩悩を語られる(笑)
「すばらしい好奇心じゃないですか」と、私。

二人で、今年の世相の総まくりをしておしゃべりした。何しろYさんの世代は、戦争があった。モノがなかった。現在、どうにかテロからすりぬけて豊かさを享受する反面、自殺者がどこよりも多いニッポン。30代のIT長者が現れて、企業買収をする一方、年収300万以下所帯数は多くなって、格差は広がるばかり。その2極化を、「勝ち組」「負け組」で、あっさりかたづけてしまう。人々の暮らしは、そんなに色分けできるものではなくて、玉虫色なんだけどね。

さて、私など、Yさんの娘といっていい年齢ではあるが、まだまだ人生、ジタバタしている。好奇心というより、もっと欲と挫折感に、さいなまされている気がするよ(笑)

煩悩に悩まされる日は、一生続くのであろうか?瀬戸内寂聴先生に聞いてみようか?