●方法俳句044・同質因果03・山田みづえ
○「己が火を逃れんとして螢飛ぶ」(山田みづえ01)
○季語(螢・夏)
【鑑賞】:「同質回帰」という方法の第3弾。螢は自らの尻の灯りから逃れようとして飛んでいます。「同質回帰」というよりも「同質因果」という言葉のほうが、よりこの句には合っています。「同質回帰」が「同質の帰着するもの」であることに対して、「同質因果」は「同質の起因となるもの」とします。時に両者の境は曖昧です。
○山田みづえ(やまだみづえ)(1926~2013)
○代表句「暑き日の昼寝は少し死ぬに似て」02
○季語(暑き日・夏)
【Profile】:国文学者山田孝雄の次女として宮城県仙台市に生まれる。仙台第三高等女学校より宇治山田高等女学校に転校。日本女子大学国文科中退。1957年、→石田波郷に師事。風切賞2回。1968年第14回角川俳句賞、1976年第15回俳人協会賞受賞。1979年「木語」創刊主宰。
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山田みづえ掲載句
03掌につつむ心臓模型四月馬鹿(四月馬鹿・仲春)〈五体123・掌1〉2013/4/1
04旅鞄祭の中を通りけり(祭・三夏)〈方法431・行為者隠蔽10〉2019/5/16
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