VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

「FURO」小坂竜氏&橋本夕紀夫氏

2008年04月17日 | ミラノ・サローネ08
ミラノのトレンディ・スポットであるCorso como界隈、日本の人気インテリアデザイナー小坂竜氏と橋本夕紀夫氏が
お風呂のエキジビション「FURO」を展示、お昼間にFiera会場で出会った小坂氏に誘って頂いたパーティへ伺った。
 KANJIN社主催の展示会 
生憎の雨になったが、ミラノの夜は長い!  会場では樽酒が振舞われ、盛り上がる会場はミラノである事を忘れさせる・・・

展示された小坂氏の「檜風呂」と橋本氏の「漆風呂」は、2007年11月に東京ビッグサイトで開催されたインテリアトレンドショーで発表された作品。
その折に「日本が誇る伝統工芸品を海外へ!」と盛り上がった勢いで、ミラノ・サローネへの出展を決めたという裏話も。
  
小坂氏(左)と、この「檜風呂」を製作した桶職人の佐藤今朝雄氏(右) も参加。後ろのタイルも小坂氏の新作。

橋本氏(右)の作品「漆風呂」に私も腰掛ける!? 東京ビックサイトではありえない・・・
  
KANJIN社の製品も展示

興味深かったのは、彼らの展示は日本伝統工芸の紹介だけに留まらず、プロダクトとして販売する事が目的であること。
檜風呂は1000万円以上するらしいが今まで数台売れているようで、更に海外での可能性は期待できる。

インテリアデザインの価値は使われてこそ、その良し悪しが判断されるべき。
プロトタイプに終わらず、商品として真っ向勝負する。
「売るんですよ!」と言った、彼らの心意気にJapanDesignの光を見たミラノの夜であった。

バスルーム見本市は、2年目131社の出展

2008年04月17日 | ミラノ・サローネ08
ミラノ・サローネに国際バスルーム見本市が2006年から併催され、キッチンと同じく隔年開催の今年が2年目。
131社の参加、スペースはキッチン展示の1/3程度の規模になるが、面白いプロダクトが見れるパビリオンである。

しかしながら今年は時間切れ・・・通りすがり程度でしか見れなかった。

左、この発想は日本人には無かった?ゆっくり長湯できますね~ 中、水栓メーカーの展示は海の底の海草が水栓! 
  
右、シンプルながら計算されたデザインの洗面スタンド。

agape社のブースには入ってみた。ここでもP.ウルキオラが活躍!
 
  
左、省スペースのバス・洗面!  右、檜のような木製バスタブ、体の曲線に合わせた底面。
(トネリコの市内企画展のチラシが受付に置いてあったが、もしや和の匂いがするコレ、トネリコデザイン?)


キッチン設備見本市[FTK]には21社

2008年04月17日 | ミラノ・サローネ08
ガスコンロやビルトイン設備機器のメーカーが出展する[FTK]見本市会場。
21社の企業が出展していたが日本には入っていない会社が多いが、BOSCH・GAGGENAU・SIEMENS・Whirlpoolなど

その中で日本でも知名度の高い2社のブースを見学。

会場に向かう地下鉄の駅で大々的にプロモーションをしていた、Electrolux社。「Thinking of you」がメッセージ。
  
中華鍋用クッキングヒーター!AEG-Electrolux社(AEG社はグループに)。
TVとウォーターディスペンサーもキャビネットにビルトイン。ステンレスのフラット設計はクールモダンなキッチンに。

こちらの真っ赤なブースはMiele社。 ミーレで特大冷蔵庫は初めての商品化ということ。
 デカッ、家庭用? 
「Generation 5000」という新シリーズが発表。日本では発売未定のようだが、エスプレッソマシンと液晶でガイダンスが出るオーブン。
  

このFTK会場と共に、Eurocucina内の各キッチンにどこの会社の設備がビルトインされているのかを見て回ると面白い。



ユーロクチーナ:8ヶ国141社のキッチン展示

2008年04月17日 | ミラノ・サローネ08
2年に一回、ミラノ・サローネで併催されるキッチン見本市『Eurocucina(ユーロクチーナ)』、今年は8ヶ国141社の展示。
今年の色調は、一昨年のグリーンから、ファニチャーZone同様、アースカラー調。中でもグレーの使われ方が面白かった。

また印象的だった2つのトレンド、一つは〝LIVING KITCHEN〟の進化。「Living&Cooking Style」や「Living Kitchen」という表現で、‘生活するキッチン、寛ぐキッチン’としてキッチンが生活の中心にある空間コンセプト。

その〝LIVING KITCHEN〟空間をデザインする際、炊事場的キッチンの気配を無くしファニチャー化する提案が主流であるが、キッチンをオブシェとして大胆に演出する提案も見られた。

もう一つのトレンドは、〝マニッシュ、男前〟なキッチンが多く見られたこと。キッチンはもはや女の城では無くなった!

そんなカラーやトレンドのキッチンを以下、写真で一挙に紹介します・・・・

男前キッチンの象徴、ドイツpoggen pohl社の「P'7340」は、Porsche Designとの共同開発。コンセプトは正しく‘Kitchen for Men’という!
 
世界的なデザイン・アワードである[IF金賞]を今年受賞。アースカラーな展開が男っぽいけど優しい。 新作ダイニングも発表。

こちらは〝TECHNO-LOGICAL〟キッチンがブランドコンセプトのBinova社、社長(左)が新作の前でポーズを取ってくれた。
 このツールセットは男性が好きそう 
換気扇内蔵のツールキャビネット兼リビングボードは格納してフラットになるLiving Kitchen。
 

70年代の人気シリーズ「LongLine」を復活デザインしたSalvarani社。グレーの扉に上部吊戸棚はミラー張りでクールなキッチン。(左)
 
右上、曲線のレイアウトが珍しい。家具大手のFEGグループであるSalvaraniはダイニングやキャビネット家具と素材を揃えた提案ができる。
  
右、コンセントがカウンターTopにビルトイン。上から押すとフラットに収納。
下、FEGグループ社長らと共に、日本代理店インテルイタリアのグラツィアーノ社長(右端)。
 換気扇キとャビネットのデザインを横ラインに
今日は、こちらでSALVARANI特製ロゴ入りのランチBOXを頂いた。インテルイタリアの八下田さんと。
 

書棚とキッチンが一体化、COMPREX社(左)。   右、キッチンカウンターとリビングローボード(TV台)が一体なのは珍しい。
            
会場を取材していたら、人気インテリアデザイナーの小坂竜氏に遭遇!展示の印象を伺ったら
「バスは我々が勝ってるかな(笑)! でもキッチンはスゴイね、面白い」と。
今夜、小坂氏らの展示会場でパーティがあるということで誘って下さった!

左、白のキャビネットにトップは手前のベンチ&テーブルと同じナチュラル仕上げの木を添えて温かな印象に。
右、オークナチュラル仕上げのキャビネット側面に光沢のある大理石カウンターを渡し変化をつけた。
 
収納引出し内部は接着材無しのオールアルミと強化ガラス、共にSCHIFFINI社。

会場ブース内で本格的にシェフが料理するプレゼンテーション。  右、クラッシック・モダンがキッチンになるとこんな風に!
    Cadore社 

LINEA QUATTRO社では、モダンリビングのオブジェと化するLIVING KITCHENスタイル!
テレビ掛壁とカウンターが一連となった部分はモザイクタイル貼り。
 
今回は珍しいイタリアン・ビビッドColorのキッチン。 クローゼットのようなキャビネット扉はタテに収納。  木製でコンロカバーも統一。
  

独ALNO社のブースは、ロゴの入った真っ白なナフキンが天井一杯に吊られた斬新な空間演出。スプマンテ&プロシュート・・・美味しかった。
   
新作プロトタイプ「STARLINE」、ハンドル・レスの扉を開くとクロム素材の美しいシェルフが。カウンタートップはコンクリート製。
  
シンプルスタイルにLED照明で演出(カラーは可変)。引き出しにガラスパーテーションを採用しクリアな機能美。

Eurocucina会場を出て、市内のショールームでしか見れないキッチン高級minotti cucine社に向かった。 
  
「uni」、扉・トップを閉めると、そこにはキューブ・デザインの空間が存在するだけ。コンロや換気扇もキューブに収納。
 
〝minimalism(ミニマリズム)〟を哲学とし、キッチンそのものの存在感を無くすことで「人が主人公になる」という〝visual silence〟がそのコンセプト。トップインテリアデザイナー達が「一度は使ってみたい」と憧れる。
  この石造りのキッチンも、換気扇は電動で昇降し収納、その上をコンロ含め同石のカバーで隠せばキッチンの存在は無くなる。私が立つとスケールが分かるが結構大きい!
 
収納キャビネットに見えるが、これもキッチン。 ちなみにお値段は家一軒程度・・・東京ではクライス&カンパニー社で見れる。

イタリアでは男性も料理が得意、キッチンへのこだわりは女性だけでは無いようだが
日本にも〝男前〟キッチンの波はやってくるだろうか???