モー吉の悠悠パース留学絵日記

この日記では、パースでの留学生活での出来事を中心に、心象風景を交えて、写真とエッセイにより、絵日記風に綴っています。

キングスパークでのお別れBBQ

2012-12-12 01:15:05 | 今日を旅する
キングスパークでのお別れBBQ   12月9日(晴れ)

 今日は、キングスパークでクラスメイトとのお別れバーベキューの日です。
 ここキングスパークへは、家族とともに何度も訪れ、ひとりでも、日の出、日没の写真を撮りに良く訪れています。
 今日は、クラスの仲間と初めての、学校以外の場所での集まりでもありました。また、今日はお別れの最後の日でもあるため、楽しくも、また、少し寂しい気持ちで家を出て、集合場所のTAFEのライブラリーへ向かいました。


 途中、ハバータウンでアップルパイを買い、市のライブラリーへ着いた時、まだ、集合時間の30分前でしたので、ランチでよく入る「アロマカフェ」でコーヒーを頼み、庭で戯れているカモメたちの愛らしい姿を眺めていると、この二ヶ月余りの学校での楽しい日々が想い浮かばれ、最近良く聞いている井上陽水の「少年時代」の一節のように、夢はつまり、思い出のあとさきが走馬灯のように巡り、青空に残された、私の心は夏模様でした。

 感傷に浸りながら、TAFEのライブラリーへ着くと、インドネシアのMが待っていました。彼はひと月遅れでクラスに入ってきましたが、持ち前のユーモアですぐにクラスにとけ込み、いつも私の前の席で授業を受けていましたので、親しくなっていました。
 
 ここオーストラリアでは、集合時間に集まらないのが常です。
 今日もなかなか集まりませんでしたが、そのうち、ブラジル人のシーダとエドワルドとアンナのカップル、そしてオマーンのオドルフがようやく集まり、総勢六人となりました。その他は直接現地へ集合したとの連絡がはいったため、我々も飲み物をゲットしたあと、シティからレッドキャットに乗り、キングスパークへ向かいました。 
 
 現地には、みんなの人気者、香港娘のユキ、タイランドのプリン、チャイニーズのアン夫妻とマレーシアのEが集まりました。
 オドルフのお兄さん家族がとても親切な人たちで、弟を心配してか、このキングスパークへ車で先回りをしていて、我々にBBQ施設のあるところを教えてくれました。そこは、もう数グループが利用していて、順番待ちでしたので、われわれはその近くの木陰に陣取り、持ち寄った手作りの料理で、宴を始めることとなりました。
 女性陣はみんな手作りの料理のライス、サラダ、デザート、ケーキを振る舞い、男性陣は仕入れてきた飲み物やお菓子類を振る舞い、楽しい団らんとなりました。
 
 この会を企画した、エドワルドとオドルフはいつになく責任を感じたのか、BBQの順番を待っていました。










 私もBBQの順番が気になり、すぐ近くの施設へ見に行くと、前のグループの中国人と日本人の学生のグループが、この順番を取り仕切っていました。
 私は日本人二人の男女と話してみると、"ここオーストラリアでは何事もルーズなので、自己主張をしないと、何も廻って行かないのですよ" と言っていました。私もなるほどもっともだと思うところもあるため、彼らのいい分を理解してやったためか、私が日本人であるからなのか、すぐに順番を譲ってくれました。
 彼らは、大阪から来ている女子と三重県の四日市から来ている男子の若者たちでした。ここオーストラリアでは、本国の政府間の尖閣問題とは関係なく、日本人と中国人の学生が仲良くタッグを組み、最強のパートナーぶりを発揮していました。






 BBQのステーキも焼き上がり、宴も最高潮に達し、記念撮影をした後、ブラジル人学生の計らいで、サンバの講習会が開かれました。
 みんな大笑いで、サンバのリズムに合わせて踊り、私も生まれて初めてサンバに挑戦することとなり、彼らの手ほどきで、踊ることとなりました。









 宴も終わりに近づき、みんな、それぞれこれからの自分たちの将来を語り合いながら、別れがたい雰囲気ではありましが、場所を移動することとなりました。
 何度も来ている私は、記念写真のベストスポットであるシティの全景を見渡すことのできるテラスへ、みんなを案内しました。













 楽しく記念撮影をしながらも、みんなは、シティの高層ビルの上に広がる、広大な空と流れる雲を見ながら、今の自分たちと、これからの自分たちの行く末を想い描いているのか、どことなく感傷的な振る舞いと、背中を見せていました。
 
 私は、この時が永遠に止まったら良いのにと、一瞬思いましたが、すぐに、彼らと私のそれぞれの夢が実現するためには、この時が止まってはだめだと思い直し、決意を新たにしました。
 私は、彼らの思い出のあとさきが浮かび、夢のつまった夏模様のシティの青空に向かって、「みんな頑張ろうぜ!」と、心の中で叫びました。
 私のメッセージが、陽気でフレンドリーな仲間たちの夏模様に染まった心に届くように。