モー吉の悠悠パース留学絵日記

この日記では、パースでの留学生活での出来事を中心に、心象風景を交えて、写真とエッセイにより、絵日記風に綴っています。

スタート 夢に向かって

2012-12-26 02:00:59 | 今日を旅する
スタート 夢に向かって  12月22日(土) 晴れ

 今日は、クラスメートの結婚式の日です。
 そして、それは私の写真家としてのスタートの日でもありました。
 この地へ来てから知り合いになった人から、知人がweddingの写真を撮る人を探しているとの話があり、私も一度挑戦してみたいと思うようになり、具体的な話があれば、引き受けてみようとと考えていました。その話はまだ実現していませんでしたが、今度は、クラスメートのブラジル人カップルから依頼があり、私はその依頼を、友として引き受けるとともに、写真家としての最初の仕事と位置づけて、引き受けることにしたからです。



 今日は、彼らと私の新たなスタートを祝福するようなすばらしい日となりました。私は三台のカメラを持って、彼らの式が行われる彼らの住まいであるアパートメントへ赴きました。


 そのスウィートホームは質素ではありますが、彼らのスタートの時にはふさわしいあたたかい部屋でした。窓からは彼らの未来を象徴するかのような素晴らしい眺めが広がっていました。
 部屋は広くはありませんでしたので、写真を撮るには決してよい環境ではありませんでしたが、私は限られた機材と環境の中でも、心を込めた写真を撮ろうと決意していました。
 写真家HABUさんの「今日という宝島」という言葉どおり、今日と言うこの日には、たくさんの宝が詰まっているだろうと言う気持ちで、この時にのぞみました。
 
 部屋には既に数人が集まっていました。
 クラスメートはインドネシアの彼がいました。後はオマーンのオドルフはまだ来ていませんでしたが、クラスメートは、私と彼を含めて三人ということでした。部屋が狭いということもあり、また、ワーキングの人もいるため、限られた人たちを呼ぶことになったのだろうと思いました。



 しばらくして、人前結婚式を取り仕切る中国人のコーディネーターが到着し、セッティングを始めました。
 式に集まったのは、立会人を務める友二人、韓国人と日本人のカップル、我々クラスメート三人とその他二人の友、計10人でした。
 式は、進行役の中国人が取り仕切り、和やかなうちにはじまりました。進行役が持参のテープで音楽を流し、いつになく神妙な面持ちのカップルが並び、あたたかく見守る友の視線を受け、二人は大変うれしそうでした。


 進行役が、参列の私たちに、祝福の言葉をというので、私も日本語で「二人の愛が永遠に続くように」と述べると、中国人は、日本語が少し解るらしく、簡単に英語に訳してくれましたので、カップルも解ったらしく、大変喜んでくれました。





 式も進み、届出の書類に二人してサインをし、その後二人の立会人がサインをして、式はとどこおりなく終わりました。二人は祝福する我々の前で喜びのkissを交え、うれしそうでした。











 その後、ワインで乾杯をして、二人を祝福し、記念撮影を終えました。








 私は、彼らと固い握手をして、彼らのスウィートホームを後にして、帰る道すがら、改めて「今日という宝島」という言葉を思い浮かべていました。
 それは、今日の結婚式が、質素ではありましたが、本当にたくさんの宝が詰まっていたような気がして、大変幸せな気持ちになったからだと思っています。
 私は、彼らのこの新たな旅立ちのスタートの日に、立ち会えたことを本当に良かったと思うとともに、この日は、私の夢に向かっての新たなスタートにも、ふさわしい時ではなかったかと思いました。




 西の空には、ペンシルタワーと私が呼ぶシティーの高層ビルの眺望がみえ、その向こうに広がる澄み切った青空に、一筋の雲が流れていました。それは、私に向かって、「夢に向かってすすめ」と空に書かれたメッセージのように想われました。
 空に舞う一羽のかもめも、また、私に向かって「お前なら飛べる」とメッセージを贈っているようでした。