4月の終わり頃からずっと黄色い花を次々と咲かせていた「クサノオウ」です。
1ヶ月後には3~4cmで棒状のさやがたくさんできていました。
クサノオウはちょっと変わった子孫の残し方をします。
さやの中にのタネは熟すと黒くなり、そこに『エライオソーム』という白い脂肪の塊が付きます。
この「エライオソーム」はアリの大好物です。
さやが弾けてこぼれたタネをアリが巣に運ぶのです。
その結果、今ある場所とは別の場所でクサノオウが新しく芽を出し、増えていきます。
茎や葉をちぎると悪臭のある黄色の有毒な汁が出ます。
この汁は皮膚に触れると炎症を起こすらしいのですが、それも見方を変えれば薬となり、逆に皮膚病薬としても古くから知られているようです。
「毒と薬は紙一重」と言われている、そのままですね。
クサノオウ=『草の王』、『瘡(くさ)の王』、『草の黄』などと漢字が当てられています。
瘡は皮膚病のこと、黄は黄色い汁のことのようです。
学名:Chelidonium majus L. var. asiaticum
英名:Greater celandine、Swallow wort
別名:タムシクサ、イボクサ、チドメクサ
科名・属名:ケシ科 クサノオウ属
原産地:日本、東アジア